森圭介アナが「ランドセル症候群」と言われる問題を紹介。小学1年~3年とその保護者1200人を対象に医師らが行った調査の結果、小学生の90.5%がランドセルが重いと回答。そのため、3人に1人が「通学ブルー」になっていたことがわかった。12日(2021年11月)の「スッキリ」の放送。
「置き勉」禁止の学年や学校も
都内の小学2年生男子のランドセルを計ってみると6.5キロ。体重は24キロで、実に体重の4分の1以上の重さだった。なぜそんなに重いのか、ランドセルの中身を見せてもらうと、算数だけで教科書やノート、ドリル等で4冊もあった。
別の小学3年生男子のランドセルも6キロあり「思っていた以上に重かった。肩は痛くなるし、背中もいたい」と話した。
千葉工業大学の福嶋尚子准教授は「『脱ゆとり』といわれている学習指導要領の改定があった2008年から、教科書自体も増えページ数が増えている」と解説。実際に、去年の小学1~6年生の教科書(全教科)ページ数は8520ページで、これは05年と比べ1.7倍に増えている。副教材も増え、さらに最近はタブレット端末も加わり、さらに重くなっているという。
米国の小児科学会によると、筋肉や関節の痛みが生じる可能性があるため背負う荷物は体重の10~20%を超えないようにすべきとしている。文部科学省は宿題以外を持ち帰らず、学校に置いたままにする「置き勉」を取り入れるなどの配慮を教育現場に求めている。しかし、小学3年生の男子は「3年生までは置き勉しちゃダメなんです」と言う。
福島准教授によると、「毎日、時間割通りに必要なものを揃えることで生活習慣を整え、学校に置いておいた私物にいたずらされたり、紛失したりするトラブルを避けたいため」、約半数の学校で置き勉は禁止されているという。