また鉄道内事件、もし現場にいたら... 「一番に考える」べきことは?「めざまし8」で警察OB指摘

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   走行中の電車内での犯罪が続く中で、また――。九州新幹線内で車両に火をつけた男が8日(2021年11月)朝、逮捕された。こうした犯罪に、乗り合わせた時にどう防ぐか? 9日の「めざまし8」は、自己防衛の方法を探った。

   8日朝、8時37分熊本駅発の九州新幹線「さくら401号」が駅を離れて6分後に、非常ブザーが鳴った。3号車自由席の前から6列目の通路寄りの席で、男が床に液体をまき、ライターで紙に火をつけた。座席が焼けこげたが、車掌らによって火は消し止められ、車両内の乗客約30人にけがはなかった。午前9時前に新八代駅に停車した車両には煙が充満していた。番組に映像を提供した人によると、「3号車の方から人がなだれ込んできて、バカが火をつけた、とか言って、年配の人たちが走って逃げてきた。車両間のドアが開くと、煙がすごく出ていた」。

  • 鉄道内事故にどう備えるか
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事件前日に知人へ手紙とカギ

   当局は、現住建造物等放火未遂の現行犯で福岡市の無職、三宅潔容疑者(69)を逮捕した。三宅容疑者を見た乗客の男性は、「全然オレ関係ない、みたいな普通の雰囲気でしたよ。暴れる風でもないし」。三宅容疑者は、「東京の京王線で起きた事件のニュースを見てやった」。どんな人物なのか。

   番組が福岡市博多区の自宅周辺で取材、事件前日に容疑者から手紙と家のカギを預かったという知人から話を聞いた。ポストに手紙が入っていたのだ。「遠くに行って死ぬ、みたいな感じの内容を書いとるけん。さようなら、元気で暮らしてください。きょうで最後やけん。終わりやけん。みたいな感じだった」。突然の出来事に戸惑ったという。昨日の夜8時か9時ころに本人から電話があって、「いま、熊本にいる。死のうと思ったけど死にきれない」と訴えたので、「帰ってきなさい。私たちが話を聞くから」と伝えた。

   MCの谷原章介は「自分がここにいたら何ができたんだろう。どうすれば避けられたんだろう。鉄道内のこうした事件。どうすれば防ぐことができるんでしょう」

   東洋大の桐生正幸教授(犯罪心理学)は、「犯人は事件後に逃げることを想定していない。パニックを起こすことが目的。コロナ禍から日常が戻りつつあり、ふさぎ込んでいた気持ちを発散させたくなる心理状況が、こうした犯罪の連鎖の原因とも考えられる」

   元警察官の川原潤一氏は「怪しい人物といかに距離をとるか、を一番に考える」。さらにビジネスバッグを盾として使ったり、リュックを前にすれば腹部を守れる。上着を手に巻けば、攻撃を一定程度避けられる、という。コメンテータの武井壮氏は、「売り子さんの代わりに防弾ベストなどで武装した男性に見回りをしてもらうとか」。

(栄)

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