公明党が衆院選公約にしていた18歳以下への10万円給付について、昨日8日(2021年11月)から本格的な自公協議が始まった。総理官邸を訪れた公明党の竹内譲政調会長は「子どもの幸せを最優先にする社会をつくる」と、一律給付を含めた経済対策の提言を行ったが、自民党内からはバラマキと批判も出ている。
午後には自公の幹事長会談も行われた。自民党の茂木敏充幹事長は「まったくここが違っているということではない。重なり具合をどう調整していくか」と語る一方、高市早苗政調会長が「自民党は困窮している方に限定して支援をする。今日は幹事長同士でお互いの主張、公約について話をした。結論はでていないと聞いている」とコメントするなど、自公に温度差があることが明らかになっている。
安住紳一郎「いい点、心配な点を自分で判断して...」
自公は子どもと生活困窮者、両方への給付を行うことで一致。支援策をめぐって今日も協議が行われる予定だが、そんな中で9日の「THE TIME,」が注目したのはマイナンバーカードにポイントを付与する公明案。所有者にマイナポイント3万円分を年齢制限なしで付与するというものだ。11月1日時点でのマイナンバーカード普及率は39.1%で、マイナンバーカードを普及させたいという政府の狙いもあるとみられている。
こうした案が出たことでマイナンバーカードの新規発行問い合わせも急増している。足立区では、これまで1日100件程度だった問い合わせが、今では500件から600件ほど来ているという。
司会の安住紳一郎「マイナンバーカード、便利なので作ったらいいと考える人と、情報が一元管理される怖さを感じる、両方の方がいらっしゃると思います」
番組では、韓国版マイナンバーカード、住民登録証を紹介した。韓国では17歳以上に発給が義務付けられていて、クレジットカードや病院の診療記録、健康診断の結果、学校の成績や卒業証明などさまざまな個人情報とひもづけられている。銀行口座の開設や携帯電話の契約など、さまざまな場面でこのカードの提出が求められるという。
安住紳一郎「韓国の人は、住民登録番号を電話番号のように暗記しているという人も多いようです」
しかし、便利な反面トラブルも多い。昨年、韓国での紛失などによるカード再発行件数は137万件と約50人に1人。落としたカードが悪用されるとクレジットカードの偽造、銀行口座からお金が引き出されるなどの被害も出ているという。韓国では悪用を防ぐため、来年から住民登録証をアプリ化する予定だという。
日本のマイナンバーカードも活用の幅が広がりつつある。先月からは健康保険証としての利用が始まったほか、2024年度末からは運転免許証との一体化が行われる。さらに政府は銀行口座とのひもづけも狙っているという。
安住紳一郎「便利になる反面、個人情報が集約されます。いい点、心配な点を自分で判断して申し込むかどうか決めていただきたいと思います」
(みっちゃん)