「近所の人たちは『アニマルごみ屋敷』と呼んでいます」と司会の羽鳥慎一がけさ8日(2021年11月)の「モーニングショー」で取り上げた。茨城県水戸市の住宅街にある、いわゆるごみ屋敷だ。2年前に取材した時はタヌキが棲んでいた。今回はネズミだ。
このごみ屋敷は3階建ての一軒家で、2年前よりもごみ量はさらに増え、ガレージの中も見えなくなっていた。
住民たちは「ひどいのはネズミ。それが近所に入ってくるから臭い、それに虫、えらい迷惑ですよ」。数カ月前にはボヤ騒ぎもあったといい、「もう怒りと諦め」といっている。
羽鳥慎一「片づけする意思はあるようですが」
この家の持ち主は一体どのような生活をしているのか。近隣住民に聞くと、「水戸駅の太い支柱のもとに寝泊まりしている」という。取材スタッフが行ってみると、近所の人がいっていたように家主と思われる、その年配風の女性は支柱のところに荷物と一緒に寝ていた。
女性は夕方になると家に戻り、ごみを整理し始めた。「テレビ朝日なんですけど」と聞くと「片づけているんだよ。中はゴミじゃない。私物ですよ」。
周辺住民の苦情については「10月いっぱいに片づける」といっていたが、再び1昨日に尋ねてみると「当てにしたお金が入らず、業者に頼めなかった。それに心臓が悪く体調がよくないので、遅くとも年内には片づけます」と話した。
水戸市の担当者は「粘り強く面談や指導を行っている。年内には片づけると約束したので状況を見ながら見守りたい」といっている。強制撤去の可能性については「現在水戸市には行政代執行できる条例がない」という。撤去の費用について専門業者は2トントラック30~50台、費用300万~400万円とみている。
司会の羽鳥慎一「片づけする意思はあるようですが」
山口真由(信州大学特任教授)「条例があっても行政代執行には非常に消極的。日本では所有権が強すぎ、それが公の迷惑を呼んでいる」
玉川徹(テレビ朝日)「条例や法律に違反しているという犯罪とする見方と、家を所有しているのに路上生活をしている、これは正常を逸脱している病という見方もできると思う。しかし、本人が病ではないといえば、病と犯罪の間のグレーのところにあるわけです。そこにどういうふうなアプローチが出来るのか。いまのところ、まだ工夫されていないので、いつになっても片づかない」
(一ツ石)