4日(2021年11月)、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの新監督に就任した新庄剛志が札幌市内で会見に臨んだ。高い襟のシャツに派手な衣装という新監督会見らしからぬ姿で登場した新庄は、約50分に及ぶ会見で新庄ワールド炸裂の「新庄劇場」を展開した。5日の「スッキリ」が詳しく取り上げた。
加藤浩次「こういう人は必要ですよ」
新庄新監督は会見冒頭から「これからは顔を変えずにチームを変えていきたいと思う。日本ハムも、プロ野球も変えていきたい」とぶち上げ、「優勝は目指さない」「監督と呼ばずにビッグボスと呼んでほしい」「試合中にインスタライブができたら最高。球団と話し合いを詰めていく」など、いくつもの構想を語った。また育成の方針としては「上下関係とかはタイガース時代から小さいころから親の教育でしっかりしたものをもっていたので人間性というものは大事。人の悪口を言わない、『いただきます、ありがとうございました』の言える選手を育てていきたい」と話した。
新庄は2003年暮れにメジャーリーグから日本球界に復帰すると、本拠地を北海道に移した日本ハムと契約し、天井から登場するなどド派手な演出で盛り上げ、新庄フィーバーを巻き起こした。現役最後の年となった06年にはチームを44年ぶりの日本一に導いた。
そんな新庄が監督に就任する前、テレビ番組の企画で新庄野球を経験したというのが、芸人のとにかく明るい安村。北海道出身で甲子園出場経験もある日ハムファンだ。「野球を見に行く文化がなかった北海道をあれだけ盛り上げてくれた新庄さんは、きっと北海道を盛り上げてくれる」と言う安村は、「番組で野球をしたときに、新庄さんは好きな打順で打っていいと言うんです。いつもそんな感じで決めるんですかと聞いたら、僕がもし監督になったら、選手にその日に何番バッターで打ちたいか聞いて、その打順で打たせると言うんです」と驚く。そして「不安なことがあるかもしれませんが、安心してください。勝ちますよ」と自分の持ちネタで締めた。
司会の加藤浩次は「面白いですね。そもそもこんな格好で出てきます? 多くの人が委縮して言いたいことが言えない時代に、こういう人は必要ですよ。世の中が明るくなるし、楽しみですね」とコメント。
「綿密な戦略を立て陰での努力を惜しまない」一面も
元プロテニスプレーヤーの杉山愛は「スポーツの会見でこんなに笑ったことはない。ワクワク感がある。育成に関して人間性を大事にするのはいいこと。強くても挨拶ができない選手は魅力がなく、ファンは離れてしまう」と賛辞を贈る。
エッセイストの岸田奈美は「頭のいい方だと思う。破天荒なことを言った後に、球団側の人のツッコミを待って、最後に笑いで落とす。球団側の協力もあるようだし楽しみです」と話した。
球団側が信条を新監督に選んだ理由は2つ。1つは、北海道で初めて日本一の偉業を成し遂げその功績者・立役者だったから。2つめは、華やかな一面が印象深いが綿密な戦略を立て陰での努力を惜しまない人物のためだという。
新庄と一度会ったことがあるという菊地幸夫弁護士は「陰で若手をサポートしたり、トレーニングも行っている努力の人とみんなに言われている。3塁コーチャーズボックスに立ったら盛り上がるでしょうね」とコメントした。
加藤は「監督なのに自分の登場曲を作るとか面白いことを言いながら、選手たちにはキャンプ前に体を作って来いという。振り幅がすごくて、楽しみですね」とまとめた。
(バルバス)