司会の安住紳一郎が「きのう(2021年11月3日)、東京・吉祥寺の道路陥没のニュースのときに、同じように陥没の危険がある個所が全国に9000件もあるとお伝えし、驚かれた方も多いと思いますが、もう一つ、驚きのデータがあります」と取り上げたのは、危険な歩道橋だ。
撤去の動きも
国土交通省の「全国道路構造物情報マップ」によると、老朽化で腐食が進み、倒壊・崩落の危険のある歩道橋が全国に1万1300カ所、東京都内には229カ所あるという。そのひとつ、直ちに修繕・補強工事など「緊急措置」が必要とされる江東区の亀戸駅前歩道橋から中村貫人ディレクターが報告する。橋と橋脚の結合部分は錆びだらけでグズグズに腐り、橋の裏側にもパックリ割れた大きな亀裂が走っている。いまにも崩れ落ちそうだ。
中村「応急処置が行われた個所もありますが、本格的な工事がすぐにも必要です」
渋谷駅周辺では、青山通りにかかる「青山学院前」「金王坂下」など4カ所の歩道橋が「早期措置」に指定されている。しかし、補修・補強工事のめどはたっていない。こうした歩道橋は、建設から50年以上たっているものがほとんどだという。
安住「交通事故で亡くなる人が、ピークの1970年には全国で1万6765人と、いまの8倍もいました。これをなんとか減らそうと、次々と歩道橋がかけられ、それが老朽化したわけです。取り換え、維持が必要というわけですが、札幌や京都では撤去をするところも出てきているようです」
街並みの景観からも、高齢社会に対応するためにも、歩道橋はできればないに越したことはない。何かいい知恵はないか。
(カズキ)