「いよいよ、飲み薬が年内という話になりました」と司会の羽鳥慎一がけさ2日(2021年11月)の「モーニングショー」で新型コロナ対策の経口治療薬を取り上げた。アメリカのメルク社がつくっているモルヌピラビルで、「ウイルスの増殖を抑える飲み薬。軽症から中等症患者向けで、発症初期の患者の重症化を予防します。そして何と言っても自宅で服用可能というところです」と説明する。
いま行われている臨床試験では軽症~中等症の患者775人が対象で1日2回、5日間、モルヌピラビルを投与したところ、中間解析によると、偽薬を投与した人の入院率は14.1%、死亡例8例。これに対しモルヌピラビルでは入院率7.3%、死亡例0例だった。
年内にも承認される可能性
メルク社は10月、米FDA(食品医薬品局)に緊急使用許可を申請し、今月30日にも諮問委員会が開催され、早ければ年内にも承認される可能性がある。アメリカ政府は治療1回あたり約8万円で170万人分の契約をしているという。メルク社は105カ国に対し、ライセンス料なしで製造を許可している。
後藤茂之・厚労相は「できるかぎり早く承認を進め、国民に具体的な確保状況や見通しなどを説明できるように準備を進めたい。国民の安心を確保するための切り札と言えるので全力を尽くしたい」と述べ、厚労省も「年内にも特例承認して薬を調達できるよう調整している」という。
羽鳥「いよいよ、ここまでやって来ましたね」
北村義浩・日本医科大学特任教授「この薬は、ウイルスの首根っこを押さえるようなものですから、非常に期待できます」
是非、そうあってほしい。
(一ツ石)