<連続ドラマW 宮部みゆき「ソロモンの偽証」(WOWOW)> 宮部みゆきの「ソロモンの偽証」は6年前(2015年)に1度映画化されている。その際、生徒役は大々的にオーディションを行って決定。主人公の藤野涼子役に選ばれたのが、現在、NHK大河ドラマ「青天を衝け」で栄一の妹・ていを演じるなど、今もその芸名で活躍する藤野涼子だ。
同じ原作でも新たな物語として...
今回のドラマ化にあたり、設定を1990年代の公立中学校から、SNSが普及する現代の私立高校に置き換えたことで、同じ原作でも新たな物語として楽しむことができる。主人公の藤野涼子を演じるのは上白石萌歌。学校の屋上から転落死した同級生・柏木卓也(野村裕基)の死の真相に疑念を持ち、前代未聞の生徒たちによる「学校内裁判」を主導する女子高生で、警察官の父(高嶋政宏)と弁護士の母(酒井真紀)にもつ。上白石萌歌が正義感の強い真っ直ぐな女子高生を巧く演じている。映画版とドラマ版で同じ浅井松子役を演じているのが富田望生も見ものだ。
放送中のミステリーを詳細に説明するほど野暮なことはない。なので、内容は控えるが、ドラマを見ていて不思議に思うのが、実年齢とのギャップだ。主要キャストは「美 少年/ジャニーズJr.」浮所飛貴19才 、萌歌21才、 富田21才、野村22才、モトーラ世理奈 23才、山本舞香24才、坂東龍汰24才、宮澤氷魚27才と、元高校生ばかりで現役は皆無。高校生なのだから現役高校生がやればいいのに。もっともそれはこのドラマに限ったことではないが......。そのあたりの「高校生に見える?見えない?」問題も含めて、注目のドラマだ。(日曜よる10時~ 全8回)
(大熊猫)