壮大なスケールで感動をもたらす予感-TBS日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」

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科学者の切羽詰まった思いと、主人公の国を思う気持ちがよく表れている

   天海(小栗)は、最初は田所(香川)の言うことを全く信用していませんでしたが、田所が予告していたある島の沈没していく様子を、ニュース映像で見て、信用し始めました。

   このドラマは、田所(香川)が狂気をも感じさせる演技で表現する、迫りくる危機を国民に知らせようとする田所の切羽詰まった思いと、天海(小栗)の国を思う気持ちの両方がよく表れています。

   何より、わかりやすい作品なのです。天海(小栗)と田所(香川)らが、潜水艇に乗って田所が主張する、海底の亀裂を探しに行くところも、天海が最初は田所のいうことに耳を傾けずにいたのに、次第に、国を思う気持ちから、疑問をもっていく経緯も、よくわかります。

   今、この作品をTBSがドラマ化したのは、現代でも問題になっている「地球環境の危機」というテーマを扱いたかったからだと思います。

   壮大なスケールと、感動をもたらす予感で、先行きが楽しみなドラマです。

渡辺弘(わたなべ ひろし)
渡辺 弘(わたなべ ひろし)
1952年生まれ。東京大経済学部卒業。1976年に日本テレビに入社し、制作局CP、ドラマ制作部長として番組づくりの現場で活躍。編成局長、制作局長、取締役報道局長、常務・専務を歴任した。「マジカル頭脳パワー!!」「THE夜もヒッパレ」「「スーパーJOCKEY」「24時間テレビ」などヒット番組をプロデュースした。 現在は「情報経営イノベーション専門職大学」客員教授。映像会社「2501」顧問。
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