「カエンタケという毒キノコ、最近ニュースでよく聞くようになりました」と司会の安住紳一郎が切り出す。真っ赤に燃え上がる炎のようなキノコだが、千葉県中央博物館の吹春俊光さんは分厚い手袋でカエンタケを持ちながら「最強の毒キノコ。致死量は3グラムで、これの3分の1くらい食べてしまうと致死量になってしまう。触ってその汁が皮膚についたりすると、皮が剥けたりするような事故もある」と恐ろしさを語る。このカエンタケは最近都市部でも発見が相次ぎ、各地で注意が呼びかけられている。
25日(2021年10月)の「THE TIME,」は、今年6月以降少なくとも36件の報告があったという神奈川県大和市の泉の森自然観察センターを取材した。「このコナラの木にカエンタケが生えておりました」と語る長嶋寿人所長とともに取材班もさっそく調査を開始。捜索すること延べ14時間で地面から怪しげに伸びるカエンタケを発見、きわめて危険なため、すぐに処理を行った。
安住紳一郎「慣れた方のほうがあぶないという情報も」
園内には子どもたちの姿も多い。犬の散歩に訪れていた人からは「目立つ色して怖い感じ。注意深く見てないとワンコも何するかわからないから危ないな」と語る。
いったいなぜこんなところにカエンタケが生えているのか。それには里山の木として西日本から東日本にかけて広くみられるコナラが関係しているという。以前は薪や炭の原料として植樹されていたコナラだが、需要が減って伐採されなくなってしまった。成長したコナラにはカシノナガキクイムシという昆虫がつくが、この虫が病原菌を運び込んで「ナラ枯れ」を発生させてしまう。そして、カエンタケはナラ枯れのあとによく見つかると言われている。
吹春俊光さん「東京のほうに広がってくるのも時間の問題だと思う。コナラが枯れていて近くに赤いキノコが出ていたら絶対にさわらないようにしてください」
司会の安住紳一郎「ナラの木があるとカエンタケがあると気をつけたほうがいいかもしれません」
宇賀神メグアナウンサー「厚労省も毒キノコに注意喚起しています。採らない!食べない!売らない!人にあげない!触らない!ということで、素人は容易に手を出さないほうがいいかもしれません」
安住紳一郎「触らないというのも大事かもしれません。キノコ好きな方も多いですし、自分で採りに行ったキノコは味格別なので気持ちわかるんですが、慣れた方のほうがあぶないという情報もあります。カエンタケ、気をつけてください」
(みっちゃん)