京都市内の山に捨てられた建設残土の盛り土が約400メートルにわたり崩れ、住宅街の10メートル手前まで。「なぜここまで?」と、住民は不安な日々をおくっている。熱海の土砂災害が頭をよぎる。業者が是正工事中だが、市は土砂の全面撤去は求めない方針だというから、ちょっと驚くほかはない。きょう22日(2021年10月)の「モーニングショー」が伝えた。
危険盛り土、全国に3万~4万カ所とも
京都市伏見区にある標高182メートルの大岩山。業者のダンプが何回も往復して運び込んだという山頂付近の盛り土からはレンガや鋼材といった産業廃棄物が出る。3年前の2018年7月の西日本豪雨で最初の土砂崩壊が起き、2カ月後には台風で再び崩落、今年8月の雨では是正工事の未着工部分が高さ8メートル、幅20メートル崩れた。
住民不安は3年越し。「土が何十センチもかさ上げされた」「雨が降ったら眠れない」「行政は止められなかったのか」。今年7月の熱海土砂災害以来、住民は土砂の全面撤去と原状回復を京都市に求めてきた。
京都市は「安全対策が大前提で、必ずしも原状回復を求めるものではない」と議会で答弁した。土砂の全量把握ができないこともあげるが、だから全面撤去をさせなくていいとは、住民にはとうてい納得できそうにない話だ。土地管理会社側は「市の指導に従っています」という。
熱海の土砂災害から政府が全国の危険な盛り土総点検を検討しているが、3万~4万カ所ともいわれる。
長嶋一茂(スポーツプロジューサー)「もうビックリですね。環境変化が激しい昨今、今まで保っていたものが保てなくなると認識した方がいい。地震大国の日本では、雨降って揺れたら崩れる」
司会の羽鳥慎一「法律がない現状で、自治体が条例で対応せざるを得ない」
玉川徹(テレビ朝日)「ポイントは安全基準を超えて捨てているか。自治体が天候を加味した安全基準を厳しめに作り、業者に責任をとらせることを法で手当するべきです」
急げ。こんな危なっかしい状態が各地にあるのに、国や自治体は何をやっているのだ?
(あっちゃん)