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言葉ではいい表せない悲しさ......権力者に恐れられ愛されたノンフィクション・ライター松田賢弥 死去

   ノンフィクション・ライターの松田賢弥が10月8日に亡くなった。享年67。2度目の脳梗塞で倒れ、懸命なリハビリを続けていた。一時は亡くなったという噂も聞いた。彼の甥の話では、好きなカラオケも歌えるようになっていたというが、肺炎に罹り介護施設で亡くなった。母親っ子だったが、郷里の老いた母親には亡くなったことを伝えていないという。

   彼とは長い付き合いだった。月刊現代のときに知り合い、フライデー、週刊現代で小沢一郎追及を一緒にやった。東北出身者らしく地道にファクトを拾い集め、相手の暗部に切り込んでいく取材は、小沢だけでなく、多くの政治家たちを震え上がらせた。

   人たらしだった。野中広務は、新聞記者たちが外で待っているのに、松田だけをこっそり招き入れて話をしてくれた。菅義偉が官房長官時代、何度もしつこくインタビューして、『したたか 総理大臣・菅義偉の野望と人生』(講談社文庫)にまとめた。

   よく一緒に呑んだ。大げんかもしたが、しばらくすると電話がかかってくる。「呑もうか」というと、嬉しそうに「オス!」といって飛んできた。酔うと必ずカラオケに行って、吉幾三の『酒よ』、井沢八郎の『あゝ上野駅』を何度も何度も歌った。モテないが女が好きだった。誰彼構わず口説いてフラれていた。酔いつぶれて新宿裏のスナックの階段で寝ていた姿を思い出す。バカだが可愛いヤツだった。悲しいという言葉ではいい表せないほど悲しい。11月末に偲ぶ会をやろうと思っている。(文中一部敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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