インフルワクチン供給遅れ 「予約とるのに50回電話」の例も

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   新型コロナウイルス感染はワクチン普及の効果もあって減少したが、今年は大流行の兆しもあるとされるインフルエンザについて、「子どもに打つワクチンが足りない」との悲鳴が聞こえてきた。昨年は患者が激減したが、その反動が来る可能性もあるなかで、19日(2021年10月)の「めざまし8」が今後の対策を探った。

   都内に住む母親はツイッターで、「インフルエンザ・ワクチンの予約がかなり困難。息子の予約をとるのに50回も電話したわ」。ほかの親は「子どもはコロナ(ワクチン)打てないんだから、インフルくらい打たせて」。親たちの悲鳴が聞こえてくる。

  • インフルエンザの流行動向にも注目が集まる
    インフルエンザの流行動向にも注目が集まる
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「めざまし8」が伝えた現状

   そのきっかけとなったのが、先月28日に日本感染症学会が発信した「インフルエンザに関するメッセージ」だ。「今年はインフルエンザが大きな流行を起こす可能性もあります」。例年、インフルエンザの感染者数は約1000万人ともいわれるが、昨シーズンは約1万4000人に激減した。コロナ禍による「3蜜回避・手洗い・うがいの徹底」によるものとみられる。このため、免疫を持つ人が減って、今年は感染しやすい状況にあるというのだ。

   12歳以下の子どもは2回接種が必要だが、都内のクリニックでは医師が、「(間隔を)2週間くらいでやらないと、(ワクチンが)なくなるかもしれないので」と、母親に伝えていた。別の母親は、「コロナのワクチンも打って、インフルも打って、ちょっと落ち着かないな、という気分はありますね」。このクリニックでは、12月までのインフルエンザ・ワクチン予約を受け付けていたが、今月分から予約を制限、来月分の予約は受け付けないことになった。

   厚労省発表の文書によると、10月第5週の時点では、全体の65%程度の出荷量にとどまる、という。一方で、11月から12月中旬ころまでは、継続的に供給される見込みだ。同省は先月10日、各都道府県にインフルエンザ・ワクチンの供給が遅れると通達した。コロナの影響で、ワクチン製造で使う資材の確保が難しく、供給が遅れそうだ。同クリニックの見通しでは、ワクチン接種をする人は例年の半分くらい、だという。

   一般の人は、「(今年のインフルエンザは)いや、もう忘れていました、完全に」(30代女性)、「コロナの第6波が心配で、インフルっていう話でもない」(60代男性)

   川崎医科大の中野貴司教授は、「今シーズン、インフルエンザが大きな流行になるかどうかは正直いって、わからない。でも注意は必要だ」。

(栄)

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