「『親ガチャ』という言葉がありますが、それに続いて『上司ガチャ』が話題になっています」と、けさ12日(2021年10月)の「モーニングショー」で司会の羽鳥慎一が取り上げた。
「子どもは親を選べない運任せ」ということを、カプセル式のおもちゃに例えた「親ガチャに続いた言葉だ。上司に恵まれないことを「上司ガチャに外れた」と部下の若者たちの間で使われている。
玉川徹「番組ガチャに外れたと...」
東京都心で「上司が外れたこと」について聞くと、「ありますね。問題があった時に、責任を取ってもらえず、丸投げで『あとよろしくね』みたいな感じで」(飲食業、40代女性)、「八つ当たりされるみたいで、その職場をやめちゃいました」(女性会社員、30代)といった声だ。
一方、部下に恵まれなかったという上司世代からは「部下ガチャに外れた」と嘆く。例えば、「自分の都合で仕事を進行してしまうとか」(会社員、男性40代)、「期日ここまでに、と言っても言ってこなくて、『忘れました、すみません』って言うんですよ」(会社員、30代男性)。
「上司ガチャ」と「部下ガチャ」について、筑波大学の土井隆義教授は、40歳前後を境に仕事に対する考え方に大きな違いがあると指摘する。40歳以上の特徴は「若いころ、経済が上がり調子で、努力、向上心で生き抜いてきた。これをみて、部下たちは『アグレッシブ』『ギラついている』『野心的』『野蛮』だと感じている」と話す。
30代以下の特徴は、「入社当時から経済は横ばい、努力しても必ずしも報われないと考えている人が多い。上司はそんな部下に対し『平穏』『保守的』『物足りない』『覇気がない』」と感じている。
両者がうまく付き合うためには、「上司は自分の経験則を部下に当てはめてはいけない。お互いの時代背景を理解することが大事」と語る。
菊間千乃(弁護士)「親は選べないですが、上司、部下は一生同じ、ということではないので選べますから、その辺はちょっと違いますね。いやだと思ったら、異動願いを出すとか、会社を変えたりできます。私は占いをしたことがあります。それで落ち着きました」
玉川徹(テレビ朝日)「下の世代の人たちに言いたいのは、平穏で、物足りない、覇気がない、といわれる人の中で、上の世代みたいなアグレッシブな人がいたとすれば、その人は突出しますね。上の世代の人に『こいつは見込みがある』と言われたら、確実に頭一歩抜けますよ。僕は平均で出世しなくていいんだと思っていたら、みんなと同じ生き方をすればいい』
玉川発言、「ガチャ」についてさらに、続く。「私は最初、このワイドショーに配属されて、番組ガチャに外れたと思いましたよ。だけど、結局、いまもやっているわけで、やりがいもあるし。だから、わかんないですよね」
(一ツ石)