東京都と大阪府の新型コロナウイルス感染者は11日(2021年10月)、いずれも49人だった。ワクチンの拡大や人流の減少など、専門家は原因を並べるが、これほどの激減は、それだけでは説明がつかない。12日の「めざまし8」が、原因を探った。
日本でのコロナ感染者の激減ぶりについては、「謎の激減」(mysteriously plummeted=英国「iニュース」)など、海外でも首をかしげている。「日本から学べることは?」として様々な説が報道されている。
谷原章介「何が要因なのか?」
東京の感染者(49人)が50人を下回るのは、昨年6月25日の48人以来、1年3カ月ぶり。昨年6月と言えば、初めての緊急事態宣言(4月16日~5月25日、安倍政権)が明けた後で、感染者が8人という日もあった。感染者は、8月13日の5773人をピークに、先月今月の前週比がマイナス40%~50%と、急な坂を転げ落ちるように減った。このままの勢いだと今月末にはひとケタになる予想だ。検査数は減っているが、陽性率は最高だった8月16日の23.8%に対し、昨日は1.2%。全国でも「感染者ゼロ」が、5日連続の島根や3日連続の鳥取、2日連続の山梨、鹿児島県などを含め9県に拡大した。
MCの谷原章介「何が要因なのか?考えられることはありますか」
元WHO事務局長上級顧問の渋谷健司氏「ひとつは季節性。街の声にもありましたけど、人流は下がっていないんですよね。ワクチン効果もあるだろうし、ウイルスの特性とか、いろんな説が考えられる」。コメンテーターの三浦瑠麗氏(国際政治学者)「これまでの理由のある予測がすべてはずれてきた。人間がわからない理由も含めて様々な要因がある」。
海外の専門家も「日本のミステリー」に注目する。
英国エディンバラ大学のマーク・ウールハウス教授は「一通りまん延」説を唱える。一定の人の間で感染し終えた、感染力の強いデルタ株は、急速にまん延した後、急速に収束する、というのだ。従来のウイルスは1人が2.5人に感染させ、デルタ株は5~9人に感染させるとされてきた。一方で、米ニューヨークタイムズ(4日)では、「感染の増減は2カ月サイクル」との説を指摘した。「減少の理由は解明できていないが、不思議な2カ月のサイクルがある」としている。
(栄)