「今年(2021年)3月、北海道旭川市の公園で遺体でみつかった中学生の廣瀬爽彩(さあや)さん。いじめがあったかどうか、第3者委員会による調査が進められています。こうした中、インターネットで相談する爽彩の肉声が残されていたことが分かりました」と岩田絵里奈アナが伝えた。
11日(10月)の「スッキリ」は、亡くなる4カ月前の去年11月、動画配信チャンネルにいじめについて相談していた爽彩さん(当時14歳)の肉声を放送した。
「外に出ることがつらくて学校に行くだけの体力もない。学校に行っても吐きそうになってしまう」などといじめに遭って苦しんでいることを明かした爽彩さん。「学校側もいじめを隠ぺいしようとしていて...」と不満も訴えていた。
加藤浩次「あまりにも遅すぎますね」
母親によると、爽彩さんに異変を感じ出したのは、中学校に入学した直後。入学から2カ月後の2019年6月には、多くの生徒の前で川に飛び込むという出来事もあった。「誰も助けに来た様子はなく、みんな笑っていたし、携帯を向けている子もいたそうです」と母親は言う。
母親は、爽彩さんの携帯にいじめを疑う内容のやりとりを多数発見し、5回ほど学校に相談。しかし学校側は「加害者にも未来がある」「いじめではない。悪気があったわけではないですから」などという返答しかなかったそうだ。
同年9月、爽彩さんは旭川市内の別の中学校に転校。10月には北海道教育委員会は「いじめの疑いがある」として市の教育委員会に対応するよう指導したが、市の教育委員会がそこでいじめと認定することはなかった。
爽彩さんの死後、市教育委員会は「いじめが疑われる重大事態に認定」。今年4月には第3者委員会を設置し、現在も調査が進められている。今津寛介・新市長は、調査について「客観的に見ても遅れている。スピード感を持って進めていただきたい。遺族に寄り添いながらの中間報告・定時報告を行っていただきたい」と話している。
司会の加藤浩次「あまりにも遅すぎますね。ここまで来たのも遅かったのに」
近藤サト(フリーアナウンサー)「なぜ遅れているかという理由を先にアナウンスすべき。学校、教育委員会、第3者委員会の間に責任転嫁の構図があるのではないか」
橋本五郎(読売新聞特別編集委員)「『加害者にも未来がある』という学校側の言葉が引っかかりました。この発言で、いじめと向き合ってないという感じがしました。まずはやはり学校が対応しないといけない。そこがどうだったのかもきちんと検証してほしい」
(ピノコ)