新型コロナ緊急事態宣言の解除で、各地の活気が戻りつつある中、観光庁は新たな実証実験として旅行版の「ワクチン・検査パッケージ」を開始した。これはワクチン接種証明またはPCR検査陰性証明の提示で参加できる旅行ツアーで、11旅行会社の38ツアーが対象。斉藤鉄夫国交相は6日(2021年10月)、「ワクチン検査パッケージの実務的な運用と効果などを確認するため、技術実証をしていく」としている。
これからの旅行の形はどうなるのか。11日の「THE TIME,」では読売旅行がすでに独自に実施しているワクチン接種証明を利用したツアーに同行し、密着取材を行った。
読売旅行の場合、まず対象となる旅行ツアーをネットや電話で購入するが、その際「旅行当日は証明書をご提示いただきたい」と担当者から連絡が入る。旅行当日は証明書を忘れたり本人確認が出来ない場合には参加できないこともあるという。
証明書をしっかりチェック
番組は千葉から出発するバスツアーに同行したが、バスに乗り込む前に証明書をしっかりチェック。全員分が確認できたところでバスが出発したが、マスク着用のうえ必要以上の会話や飲食は極力NGで車内は静か。マグロがたっぷり載った海鮮丼の昼食でも黙食が徹底されていた。
読売旅行の小田隆徳広報担当は「ツアー定員はバスの定員の7割まで。食事は4名のテーブルに定員以下で座っていただく」としている。
制約の多い旅だが、参加者からは「楽しんでます」「旅行できるのが待ち遠しかった」「安心して旅行できるかな」といった歓迎の声が。
読売旅行の貞広貴志副社長は「まずはお客様の安心感を確立するために、このパッケージはとても有用なのかな」と語る。
ワクチン・検査パッケージではこうした対策のほか、2週間後に健康状態などを調査するアンケートを実施するとしている。
杉山真也アナウンサー「実験の結果をふまえて、GoToトラベルをいつごろから再開するのか、どういう内容になるのかというのが考えられているということですね」
司会の安住紳一郎「参加する人は他のツアーのメンバーが陰性やワクチン打っているのがわかりますし、黙食などのルールも明確化されているので希望する場合が多いかもしれませんが、これは旅行会社が進めればいいプランだと思います。GoToトラベルは旅行費用が戻ってくるのが魅力ですが、再開した時にはワクチンパスポートが最低条件になる、そんな実験だとも感じますね」
杉山真也アナウンサー「このツアーでも接種証明を忘れたり、証明の写真に必要なものが写っていないことで参加できないと言う方もいらっしゃったそうです」
安住紳一郎「さまざまな理由でワクチンを打っていない人にとっては、区別されてしまうということがあって、それが懸念材料かもしれません」
(みっちゃん)