<「アンという名の少女2」(NHK総合)第5話 10月10日よる放送> 生後すぐに両親を亡くして孤児院で暮らしていたアンは13歳のとき、カナダ東部プリンスエドワード島アヴォンリー村で農業を営む年配の兄妹マシューとマリラのカスバート家の養女となった。
金鉱詐欺事件で大混乱に陥ったアヴォンリー村も、ようやく落ち着きを取り戻した。14歳になったアンや同級生たちは、恋愛話で盛り上がり、キスゲームをすることに。床に輪になって座り、一人が空き瓶を回し、瓶が指した者とキスをするというゲームだ。
染料を手に入れ...
男子たちは美人のダイアナとのキスをしたがった。しかし、アンの順番になると、何人かの男子が抜けると言いだし、アンはひどく傷つく。
そんな中、アンの初恋の元同級生ギルバートから手紙が届く。ギルバートは成績優秀だったが、両親の死後、「農場を継ぎたくない」と世界各地を回る蒸気船に乗り込み、蒸気釜に石炭をくべる石炭夫として働いていた。その手紙は「アヴォンリーには永久に戻らない」という内容だった。
ある日、失意のアンは森の中で、以前にカスバート家を訪れたことがあるユダヤ人の行商人に再会し、髪の毛を黒く染める染料を手に入れた。赤毛にコンプレックスを抱くアンは「憧れの黒髪になれる」と喜んだが、マリラが帰宅してアンの部屋を覗くと、アンの髪の毛は、なんと煤けた緑色になっていた。
聞けば、一度は黒髪にしたものの、元の赤毛に戻したくなり、洗濯用の漂白剤を使ったのだという。「これじゃあ誰にもキスされない」と嘆くアンに、マリラは「いつか誰かに愛されてキスされるわ」と優しく慰め、アンの髪を切る。
そんな絶望的な状況の中で、アンに一筋の光が射す出来事が起きる。
「アヴォンリーには戻らない」という手紙をアン宛てに出したギルバートはその後、石炭夫の同僚で黒人のセバスチャンの故郷トリニダード島で、破水した売春婦の出産を手伝ったことから医者を志すようになった。そして、セバスチャンと一緒に、赤道に近い常夏の島トリニダードから雪深いアヴォンリーに帰ってきたのだ。(日曜よる11時放送)
(寒山)