「(新型コロナをめぐる)行動制限緩和の実証実験がいよいよ始まりました」ときょう7日(2021年10月)の「めざまし8」で、MCの谷原章介が切り出したのは、サッカーJリーグの6日の試合で行われた全国初の「ワクチン・検査パッケージ」実証実験の話題だ。
実証実験の対象となったのは愛知・豊田スタジアムで行われたルヴァン杯で、現在の上限観客数である1万人以外に1800席の実験用チケットを追加販売し、730席が売れた。会場では通常客の受付とは別の場所に「ワクチン・検査パッケージ」の確認用ブースが設けられ、チケット、ワクチン証明書、身分証明書をスタッフが点検していた。スタジアム内では一般客とは別のエリアに座り、後日、健康調査のためのアンケートに回答するというのが実験の流れだ。
「実証実験という言葉の響きと...」
実証実験で試合を観戦した男性は「混乱はなかった。一席ずつ席を空けて観戦し、みなさんマスクもしていた」と話していたが、観客数が増えることによって、密になる場面も少なくなかったようで、一般入場した男性は「売店やお手洗いは列ができて密着していた」と話していた。試合中のハーフタイムには、会場の喫煙所以外に集まってタバコを吸う人たちの姿も目に付いた。
実証実験では、ワクチン証明書などのチェックに要した人員や時間、マスクの着用率などを検証。Jリーグの村井満チェアマンは「ルヴァン杯の決勝においては、(実証実験の対象について)1万人をめどに実施していく計画」としているが、スタジオではこの「実験」に批判が殺到した。
西岡孝洋キャスター「イギリスの実証実験では、試合参加者は当日と5日後にPCR検査を受けることになっていました。日本の方法は、実証実験という言葉の響きとちょっと違うのかなと思ってしまいます」
橋下徹(元大阪府知事)「これは実証実験というよりも、感染対策強化策です。実証実験というのはデータをとるためにやるもの。ノーベル賞の真鍋(淑郎)さんだったら、こんな実験、絶対やりたくないと思いますよ」
古市憲寿(社会学者)「これに実験という言葉を使うのはお粗末すぎます。そもそも愛知県は感染者数が激減しており、実験するには時期も遅い。他の条件はそろえたうえで『マスクする、しない』という条件だけ変えて、それぞれの対象群を追跡調査するとかしないと。そうではなくてただアンケートを送るだけなんて、時期も遅いし、内容もショボいし、賢い人がいなかったんですかね」
トリンドル玲奈(モデル)「この実験の結果が、我々にとって有効な情報があるのかと思うと、どうなのかなという気がします」
(キャンディ)