経済と平和
今後の政局運営はどうなるのか。番組では歴史を振り返って岸田総理の打つ手を予想した。過去を見ると、自民党が混乱する時代には宏池会から総理が誕生するといわれている。70年代は三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘と派閥の権力闘争が激しかったが、78年に総理に選ばれたのは宏池会の大平正芳氏。1991年に政治改革をめぐり海部首相が退陣に追い込まれた際、総理になったのは宏池会の宮沢喜一氏だった。
今回もコロナ禍の混乱の中、派閥間の駆け引きの結果で誕生した宏池会の岸田総理だが、宏池会とはいったいどんな集まりなのか。TBS政治部の後藤俊広キャップは「お公家集団と昔からいわれていて、権力闘争が苦手なタイプ」という。宏池会創設者の池田勇人が所得倍増計画を打ち出したように得意なのは経済政策、財政対策。岸田総理は中間層の所得拡大を目指して、新しい資本主義を実現するための経済社会ビジョンを策定するとしているが、これはいわば令和版の所得倍増計画ともいえる。
宏池会はハト派、リベラルといった面も特徴で、経済と平和が岸田総理の目指す方向となりそうだ。
安住紳一郎「政治のニュースがわかりづらいという感じる人が多いと思いますが、宏池会はどちらかというと自民党の中でもやや左、中道寄り。権力闘争が激しくなると、穏健派の人がトップになるというのが政治の世界以外でも見られるというのが私の感想です」
(みっちゃん)