残り約1カ月
なのに、このドラマときたら、ヒロインが地元に居たくないといえば、祖父のコネで登米の森林組合に就職が決まり、気象予報士になりたいといえばイケメン医師(坂口健太郎)がマンツーマンで教え、結果、あっさりと合格(実際は3度目の試験だが、あっさりに見えた)。合格したら今度は東京に行きたいと言い出し、行ったその日にテレビ局に連れて行かれて気が付けば、お天気お姉さんに......。ようやく落ち着いたかと思えば、今度は、地元の人たちの役に立ちたいと、ふるさと気仙沼へ。
その際、社員でないと気象予報士の仕事がやりにくいとかなんとかで、社長に直談判し、2年間の限定付きとはいえ、基本給はそのままで地元に帰れることに、と、すべてが百音の思い通りになる展開で、あきれるやら、羨しいやら。おまけに、そんなやりたい放題の百音に対して、周りの人はみんな好意的で、誰一人、百音を諫めたり、非難したりするものはいない。
回が進めば進むほど、応援する気がまったく起きないヒロインに視聴者は呆れるばかりで、ネットの感想を見れば、賛否両論(!)の「否」が目に付く。おかげで「中の人」清原果耶にまで批判が及び、「表情が乏しい」「演技がワンパターン」と散々だ。
待望の朝ドラヒロインだったのに、こんなことになるとは、誰が予想しただろう。残りあと1カ月で人気挽回できるのか。毒を食らわば皿まで。こうなったら最後まで見届けたい。
(くろうさぎ)