引退白鵬の皮算用「断髪式でご祝儀ン億円」「宮城野部屋継承」
白鵬の突然の引退発表が話題だ。右膝の状態が限界にきていることは間違いないが、唐突の感は否めない。週刊新潮によれば、白鵬は一代限りの年寄り襲名を切望していたが、相撲協会の有識者会議は「定款にない」と、この制度の存在を否定してしまった。白鵬に対するいやがらせとしか思えない。
次善の策として宮城野部屋を継承することを選んだようだが、宮城野親方は来年8月に定年になる。その時に白鵬は親方になっていないといけない。そうなると、その前に断髪式をやらなければいけない。断髪式には億単位のご祝儀も集まる。となると、式は両国で行う5月場所になるそうだ。断髪式の切符販売などの準備に半年はかかるので、早く決めるしかなかったというのだ。
批判はあったが、相撲史上に残る記録を樹立した大横綱に、その記録に及びもつかない相撲協会の連中が、なぜちょっかいを出すのだろう。白鵬の引退式はNHKが仕切り、相撲協会主催の一大イベントにしてもおかしくないはずだと、私は思っている。
さて、トヨタの不祥事が止まらない。9月29日、系列販売会社14社15店舗で1501台の不正車検が確認されたことが明らかになった。ジャーナリストの井上久男が週刊現代で、豊田章男社長から人心が離れていると書いている。
「クラウン」「カムリ」「カローラ」といったトヨタを代表する車たちの開発を担当する社内分社組織「ミッドサイズビークル(MS)カンパニー」で今夏、異変が起こり、社内が騒がしくなったという。<同カンパニーで全体戦略を束ねるMS統括部長の山崎宅哉氏が7月下旬、突如会社を辞めたのだ。氏はトヨタを代表するエリート社員の一人。(中略)20年1月から現職にあった。
その山崎氏が転職先として選んだのが、輸入車など多くの自動車販売会社を傘下に持つ持ち株会社『VTホールディングス』(本社・名古屋市)。社長の高橋一穂氏は、豊田章男社長と同じくカーレーサーとしても有名だ。VTホールディングスは21年3月期の売上高が1995億円に過ぎず、売上高27兆2146億円のトヨタから見れば規模は100分の1以下だ>
(週刊現代)
なぜこの格下の競合販売会社に山崎が転職したのか。トヨタ関係者がこういっている。「『豊田社長のやり方にはついていけない』と言っていた」。トヨタを離れたのは山崎だけではない。井上はこう苦言を呈している。
<26年間トヨタを観察し続けてきた筆者は、トヨタの企業風土が独善的に変貌してしまったのは、豊田社長自身、そして小林番頭以下の一部の社員側近のマネジメントのまずさにあるからだと思っている。
かつてのトヨタは社員に厳しい会社だったが、それは部下の成長を思うが故の「愛のある厳しさ」だった。しかし、今のトヨタは社長と側近の自己満足のため、部下に無理を強いる会社になっているのではないか>