「いじめ問題」放置し隠した校長が栄転許せん!文科省動かした両親――ほか7編

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   大阪市摂津市で起きた3歳の新村桜利斗(おりと)ちゃんが、自宅マンションの浴室で、母親がくわえ込んだ男に熱湯を浴びせ続けられて亡くなった事件を読むと、やりきれない怒りがわいてくる。週刊文春によれば、鬼畜としか思えない犯人は松原拓海、24歳。桜利斗ちゃんの20代前半の母親と出会い系アプリで知り合い、母子家庭で生活保護を受けていた彼女のところに転がり込んだそうだ。

   無職だが、人材派遣会社をやっているといって、母親に消費者金融から70万円を借りさせていたというのだから呆れ果てるが、返す当てもないのに借りた彼女の側にも大いに問題がある。

   そのうえ松原は、子供を怒鳴ったり物を投げつけ、顔中に痣ができていたという。知人の家に遊びに来た桜利斗ちゃんは、「たっくんイヤー!」と家に帰ることを嫌がったそうだ。子供のことを心配した知人たちは、摂津市の家庭児童相談課を訪ね、「子供が虐待されている。このままでは殺されてしまうから、保護してくれ」と訴えた。

   市の担当者は家に行ったが、子供の体に外傷がなかったことから、緊急性はないと判断してしまった。「見守りは継続していた」といってはいるが、「見殺しにした」という批判は免れないのではないか。

   不可解なのは母親の行動である。松原と付き合い出してから、「たっくんとヤリに、今から職場抜けて家に戻るわ~」「2人でいたいから桜利斗が邪魔だ」と口にするようになったというのである。あるときは、1万円もするテディベアを買いたいというので、ママ友が「カネあるんか」と聞くと、「桜利斗を買い取ってくれ」といったそうだ。この母親の気持ちが同棲している男にも伝わったのだろう。

   さらに不可解なのは、子供の葬儀を終え、遺骨の前で知人に対して、母親は松原が刑務所に入ってしまったら一人になるから、「いまは正直、子どもほしいと思っちゃう。お腹にいるだけでも生きる気力になるかな、とか......」といったという。私はこの母親もおかしいと思うのだが、母親からも愛されなかった桜利斗ちゃんが哀れで仕方ない。今度生れてくるときは、親を選んで生まれてくるんだぞ。

「東京・町田の小6いじめ自殺」放置し隠した校長が栄転許せん!文科省動かした両親

   やりきれない話が続く。東京・町田市の小学校に通う6年生の12歳の上野香織さん(仮名・当時12歳)が、遺書を残して自殺したのは昨年(2020年)12月30日未明だった。彼女の場合もいじめによって追い込まれての死だった。遺書には加害児童2人の実名が記され、「私はお前らの遊び道具じゃないんだよ」とあったという。

   こうしたケースでよくあるように、この学校の女性校長は自殺といじめとの因果関係はないとくり返したと、週刊文春は報じている。香織さんのいじめの詳細は省くが、彼女は自殺する2か月半前に、学校が生徒に対して行った「心のアンケート」の中で、学校側にSOSを出していたのだ。

   さらに文春は、学校の仲間内で回覧されていた「香織のころしかた」というノートがあったと報じている。これには香織さんの似顔絵が醜く描かれ、「押さえつける」「殴りたいだけ殴る」「目をえぐる」などと書かれているという。小学生のガキがなぜこんな残虐なことを考えるのだろう。おかしいと声を上げる生徒はなぜ出なかったのか。校長を含めた教師たちの教育方法に明らかな間違いがあったと思う。

   だが、この校長、この春、ある区の教育長に栄転したというのだ。香織さんの両親は文部科学省に適正な調査をするよう要望して文科省が動き、町田市長は再調査することを表明した。これを読む限り、校長のやり方は、いじめ隠し、責任逃れとしか思えない。実名報道でもいいのではないか。

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