「在宅時間が増え、家の荷物を整理するためにトランクルームを利用している人が増加しています」と司会の羽鳥慎一が切りだした。
紹介されたVTRは東京・練馬区のトランクルームに荷物を運びこむ40代男性。クレーンゲームで取ったぬいぐるみを衣装ケースに詰めて持ち込んでいるという。借りているのは1畳スペースで月5000円のトランクルーム。中には漫画がズラリと並んでいた。「家の荷物が多くて。娘が生まれて部屋が狭くなり、今まで持っていたものをこちらに移している」という。
横浜市内で1.6畳、月額2万2157円の室内型トランクルームを借りているのは60代男性。トランクルームに預けているのは300枚ものレコードと、大小さまざまなスチールドラム。「自宅が狭いので置いておけない。たくさんあるんでね。中には40万円したスチールドラムもある。ここは温度管理もしっかりしているので安心」と話す。
利用者の様々な人生模様が浮かぶ
練馬区のトランクルームには、自転車でやってきて自転車を預けて帰る40代男性も。朝は自宅からトランクルームに来て、自転車で新宿の会社に出社、帰りはトランクルームに自転車を預けて、自宅まで徒歩で帰るという。借りているのは2.5畳で月2万3000円のトランクルームだという。
紹介されたVTRに利用者の様々な人生模様が浮かんでくる。
ホロリとさせられたのは、練馬区のトランクルームには60代の夫妻。借りているのは0.5畳、月額2500円の部屋で、今は高齢者施設にいる母の荷物を預けているという。着付けの先生をしていた母はたくさんの着物を持っており、その大半はリサイクル業者に引き取ってもらったが、桐の箱に入れて大切にしていた着物や帯だけをトランクルームに預けているという。ほかにも母が大切にしていたレコードも思い出の品として保管した。
杉並区のトランクルームと自宅を1日6往復していた50代男性はコンビニエンスストア店主で、改装工事を行うために一時的に大量の荷物を預けることにしたという。5畳のトランクルームは1か月半の契約で11万円。ここに店の近くに山積みにされた荷物を収納するという。一家総出の作業に密着した。最後の荷物を収納したのが夜の7時。計6往復、5時間の収納作業だった。
トランクルーム利用者は増加しており、トランクルームの市場規模は2008年五270億円だったものが2019年には650億円に倍増。店舗数は1万店舗を突破して、ファミリーレストランよりも多いという。加瀬倉庫の広報によると、トランクルームは特に住宅街など利用者の近くで増加しており、屋外型はガソリンスタンドの減少で跡地を利用したものが、室内型はコロナ禍で借り手がつかない空きテナントが多く利用されているという。また、段ボールに預けたいものを詰めて送るだけで保管してくれるサービスもあるそうだ。
石山アンジュ(「パブリックミーツイノベーション」代表)は「私も宅配型のトランクルームを使っています。段ボール箱に入れて送ると、預けてものを1点1点、アプリ上で管理できて、使い時にはそれを送り返してくれるサービスです。また、リモートでどこでも働けるようになったのでトランクにほとんどのものを預けて旅をしながら仕事する人が増えてきているし、自分の家のスペースを時間貸しでシェアしたり、民泊で貸し出して副収入を得るために家をキレイにするためにトランクルームを使う人もいまする」と解説。
テレビ朝日コメンテーターの玉川徹は「20年ほど前に使ったことがある。広い家から狭い家に引っ越して収納がなかったので、季節ごとの服をトランクルームに預けていた」と話した。
(バルバス)