20日(2021年9月)の「モーニングショー」は新型コロナワクチンの3回目接種に関しての新情報を伝えた。
イスラエルではすでに、12歳以上すべての人に3回目接種の対象を拡大。そのイスラエルでの研究によると、ファイザー社製のワクチンを3回接種した人を2回接種した人と比較すると、感染予防効果が11.3倍に、重症化予防効果が19.5倍になったという。
一方、アメリカの食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は、16歳以上に3回目接種をすることを否決。「一般向けには推奨せず、65歳以上の高齢者や重症化リスクの高い人に対しては3回目を許可すると勧告した」としている。
またFDAはイスラエルの研究者が提出したデータについては、両国の間で「重症度」の定義が違うため、アメリカの参考にするには適していないと考えたようだ。
「世界全体のコントロール」の問題も
さらに、イギリスの医学誌「ランセット」は13日、「重症化を防ぐ効果は持続しているので、健康に問題がない人々への3回目接種の必要性は示されていない」という論文を掲載した。
長崎大学大学院の森内浩幸教授は「ワクチンに求めるものは何かということになると思います。少なくても命に関わることを何とか防ぐことを第一義的に考えるのであれば、3回目の接種を急ぐよりも、世界中に目を向け、まだ2回目接種を終わらせていない人々に行き届かせる方が世界全体のコントロールという意味でも重要だということだと思います」
司会の羽鳥慎一は、分科会が出した結論を紹介。「日本では3回目接種をやります。接種間隔については2回目接種から8か月以上でおおむね了承されたということです。医療従事者は早ければ年内にも3回目接種が始まるようです」。
森内教授「準備をしておくことは絶対に必要です。ただ、どのタイミングで誰にという議論はちゃんとしておかないといけない」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「3回目に関しては、2回目までの考え方と分けた方がいい。2回目までは全額国費負担でした。でも、3回目は例えば基礎疾患がある人とか、高齢者とか、医療関係者については国費負担で良いかもしれないが、そうじゃない方々に関しては『希望者には有料で』という形で良いのではないか」
森内教授「デルタ株になり、今のワクチンには集団免疫を確立するというところまでは期待はできなくなった。そうなるとハイリスクの人はカバーするとしても、そうではない人に対してはインフルエンザの接種のように自費での接種ということに当然なっていくと思う」
(ピノコ)