ある飲食店が従業員募集で、「ワクチンを2回接種し、接種から2週間以上経過」を条件としたことで、物議をかもしているという。ワクチン差別じゃないかというわけだ。店のオーナーは「ワクチン接種が普及し、接種できる環境があるのに、あえてしないという方とは、お客様と接触する仕事は一緒にできないなと思うんです。お客様や他のスタッフの安全が第一ですから」と説明している。15日(2021年9月)の「めざまし8」が掘り下げた。
「めざまし8」で指摘した議論すべき点とは
街で就活生に聞くと、「ワクチンは義務じゃないんだから、個人の意思が尊重されるべき」とノーワクチンNGに批判的だが、個人の意思ということなら、「採用したくない」というのもオーナーの個人の意志ということになる。
司会の谷原章介「ワクチンを打てない事情がある、まだ打てていないという人と、打たない人は違いませんかね」
長岡義博(「ニューズウイーク日本版」編集長)「アレルギーとか基礎疾患があって打てない人と、何となくとか非科学的な理由で打たない人は区別すべきですよ。ワクチンパスポートを考える時期に来てますから、このへんをきちんと議論すべきです」
群馬県では県民向けパスポートを準備している。情報キャスターの倉田大誠アナが説明した。「県のLINE公式アカウントに接種番号などを入力すると、接種済みの登録がされて、飲食店などで表示されるようになります。県民が対象ですが、これによって、GoToイートの割り引きが5%上乗せされたり、宿泊費や日帰り旅行に一人5000円の助成が受けられたりします。10月上旬~中旬スタート予定だそうです」
群馬県は全国で最もワクチン接種が進んでいて、10月までに接種率は8割に到達すると見られている。現在はまだ緊急事態宣言中だが、解除されたら、ワクチンパスポートを持っておおっぴらにお酒が飲めるようになるのだろう。
ワクチン接種は個々人の感染を防ぐだけでなく、集団免疫を作るための社会的対策でもあるから、協力できないということなら、さまざま活動に制約が生じるのは、ある程度仕方がないのではないか。
(カズキ)