「親ガチャ」と格差と政治 羽鳥慎一「つまりは『社会ガチャ』」

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   「みなさん、『親ガチャ』という言葉をご存知でしょうか。子どもは親を選べないという意味なんですけれども、この言葉が今、議論になっています」と司会の羽鳥慎一が切り出した。15日(2021年9月)の放送。

   「親ガチャ」とは、「どういう境遇に生まれてくるかは運任せ」ということを、何が出てくるのか分からないカプセル式のおもちゃに例えた言葉。自分の境遇に恵まれていなことを「親ガチャにはずれた」と嘆くなど、若者の間で使われている。

  • 「ガチャガチャ」との共通点が?
    「ガチャガチャ」との共通点が?
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努力しても...

   ネット上には、「親ガチャで容姿、頭の良さ、運動神経はほぼ確定。努力すればいいという話ではない」「親ガチャ、友達ガチャ、教師ガチャ、上司ガチャ。人生は運」「さすがに親ガチャという言葉は嫌い。自分の失敗を全部他人のせいにしている」「親ガチャを批判している人はだいたい親ガチャに当たった人」といった意見がある。

   筑波大学の土井隆義教授は、この言葉が生まれた背景について「経済成長も乏しく、先の見えない社会で生きている若者たちは、人生は自分の思い通りにはならず、努力しても超えられない壁があると感じている。結果を自分のせいにされても困るという気持ちの表れでしょう」と話している。

   羽鳥「斎藤さんの周りでもこの言葉は使われている?」

   キャスターの斎藤ちはる「ネット上では見たことがあります。『親ガチャ』という言葉自体はどうかと思いますが、やはり家庭環境が及ぼす影響は大きいんだなとは思います」

   浜田敬子(ジャーナリスト)「(若者の)気持ちはすごく分かります。昔は一億総中流みたいな形で、大学進学など、努力によって克服できることが多かった。今は親世代の格差自体が開いてしまって固定化されてしまっているし、格差を克服するための競争の土台も整っていない。これはやはり税金の再配分の問題だと思います。若者たちは嘆いているだけではなく、政治に参加し、格差の是正をしてくれる人たちに政治家になってもらうことにエネルギーを向けてほしいと思います」

   羽鳥「親のせいというか、社会の仕組みのせいだということなのでしょうね。『親ガチャ』というと『親のせいなの?』って議論になりますが、つまりは『社会ガチャ』なのですね」

(ピノコ)

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