全国知事会は11日(2021年9月)、政府の行動制限の緩和について「必要なワクチン接種率の目安や緩和の具体的な内容を明示すること」「PCR検査や陰性証明の取得にかかる費用を国が公費負担する」などと条件を要求した。「行動制限の緩和のみが目立つことにより、国民を楽観視させるとすれば不適切だ」というのがこうした提言の理由だ。
13日の「モーニングショー」で、国際医療福祉大学主任教授の松本哲哉医師は知事会の提言について「大事です。こういった内容を反映させていくことが経済を回す方向に向かっていくのだと思います」と評価。
「決して安い額ではない」
そして「PCRも決して安い額ではないので、どうやって国がサポートできるのか示していただかないと。ただ単に『こうします』では困る。例えば、旅行や食事に行くのに、1万円や2万円を出してPCR検査を受けるのかというと、それは厳しい。いずれにしても、このタイミングで緩和の話を出すべきなのか。もう少し感染症を抑えてから提案すべきなのではないかと思います」と話した。
石原良純(気象予報士、タレント)「先んじてやらないといけないことがあるのに、緩める方だけなぜ先に出てくるのか、みなさんが違和感を持っていると思う。僕が懸念しているのは、若年層への変異株の広がり。2週間後に結果が出てくるということですが、新学期が始まり、もう学校でクラスターが出たりしている9月いっぱいは警戒しないといけない」
山口真由(信州大学特任教授)「知事会と国がPCRや陰性証明の負担をめぐり、球の投げ合いをすることはやめてもらいたいです。冬の流行の可能性を前に、医療提供体制をどう確保していくのかについての議論が必要で、そこは国と地方公共団体が一致団結してきちんとやってほしい」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「行動制限は、いずれ緩和の方向に向かうべきですが、タイミングの問題があります。またワクチンは、周りに感染させてしまうことに関しては心もとない部分があることが最近分かってきた。そうするとやはりPCR検査は必要です。検査料金は国庫負担にして、みんなにもっと広く受けてもらうべきです」
(ピノコ)