タクシー6人死傷事故と再発防止策 「めざまし8」で議論されたこと

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   おととい11日(2021年9月)夕、東京都心の千代田区役所の前でタクシーが歩道に突っ込み、6人が死傷する事故が起きた。タクシーに何が起きたのか、13日の「めざまし8」は事故を検証した。

   事故前、タクシーは現場から100メートルほど離れた信号で停車していた。しかし、信号が青になっても発進せず、後ろの車にクラクションを鳴らされてしまう。発進したタクシーは50メートルほど進んだところで自転車2台と接触、さらに反対車線にふくらんだ後、歩道に侵入。タクシー待ちをしていた歩行者2人をはね、街路樹に激突して停止した。この事故で小林久美子さん(73)が20メートルほどはね飛ばされて死亡したほか、自転車の2人と歩行者の1人の計3人が軽傷。タクシー乗客の30代男性が重傷を負った。タクシーを運転していた山本斉さん(64)は意識不明の重体で病院に搬送され、その後死亡したが、病院からはくも膜下出血の診断が出ているという。

  • 運転の安全をどう確保するか(写真はイメージ)
    運転の安全をどう確保するか(写真はイメージ)
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7月の健康診断では「異常なし」

   事故を目撃した人は「タクシー運転手は何かやっているのか具合が悪いのか下を向いていた。のろのろしていてクラクションを鳴らされた」と当時の様子を証言する。

   亡くなった小林久美子さんは地域のために積極的に活動していて、近隣住民に慕われていたという。小林さんの弟が「(運転手が)死んだから許せるとか許せないかということはないが、相手側の事情も考慮できる」とやりきれない思いを口にする一方で、運転手の山本さんの母親も「真面目な子だからね、たまには土曜も仕事に行っていたけど、亡くなっている人に気の毒で」と語る。

   個人タクシー運転手の健康管理はどうなっているのか。山本さんが所属する個人タクシー協会の理事長によると、運転手は年2回の健康診断が義務付けられていて、山本さんは今年7月に健康診断を受け、異常なしという結果が出ていたという。しかし、経営者、運行管理者、運転手の役割が分担されているタクシー会社と違い、個人タクシーは一人の人がすべての役割を担っているため、健康管理が難しいという面もあることから、日本事故防止推進機構の上西一美理事長は、個人事業者の健康を把握する新しいシステムの構築が必要になってくると訴える。

   MCの谷原章介「運転手の方が病気だったのかもしれない。責めるに責められない、ぶつけようのない怒りが伝わってきます」

   橋下徹(弁護士)「我々も運転するが、個人の健康を国が管理することは事実上不可能。国が(個人タクシー運転手の健康を)チェックする体制を構築する余地はあると思うが、すごい制度になってしまう」

   湯山玲子(著述家・プロデューサー)「運転していて急病になってしまったとき、自家用車だったら路肩に停めるが、お客さんが乗っているとできないですよね。(不調の時には車を停めるべきという)運転手自身と乗客へのPRが重要」

(みっちゃん)

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