政府がきのう9日(2021年9月)、希望者のワクチン接種が完了する11月ごろをめどにコロナ感染対策の行動制限を緩和する方針を打ち出した。2回のワクチン接種か陰性証明を条件に会食制限や飲食店の営業時間制限を緩め、酒の提供も認める方向だ。10月にも実験するそうだが、安全にできるのか。「日常生活への出口はどこに?」と岩田絵里奈アナウンサーが10日の「スッキリ」で問いかけた。
「議論」の必要性指摘
この政府方針に対して、分科会の尾身茂会長は「我々の宿題として新しいステージを考える。根本的議論が必要だ」と語った。「スッキリ」はそこまでしか紹介しなかったが、実は尾身会長は「しっかりした国民的議論をしてからの話だ。緊急事態宣言中に行動を緩める話をすべきではない」と話し、誤ったメッセージの危険をも指摘したことをけさ10日付の新聞各紙は報じている。この重要部分をスッポリ省いては、誰かに何かを忖度(そんたく)しているのかと言われかねないぞ。
日本感染症学会の佐藤昭裕医師は「まだ自宅療養者が1万2000人ぐらいいて、うち3000人が入院したくても待機中だから、緊急事態宣言の延長はしかたない。何かの緩和はあり得るが、10月1日からというのには慎重な議論があるものと理解しています」と解説した。
土屋アンナ(モデル)「今までがまんしてきたことができるのはいいが、(ワクチンを)打ちましただけでは何か怖い」
河瀬直美(映画監督)「政府のルールだけにしばられるんじゃなく、一人ひとりがどう行動するかが大事だ」
緩和ムードが独走、あるいは暴走する危険はないのか。相変わらず、頼りない政府方針だ。
(あっちゃん)