ワクチン接種が進む中、政府分科会は行動制限を緩和する提言をした。「ワクチン・検査パッケージ」というもので、ワクチンを2回接種して2週間を経過した人と3日以内にPCR 検査などで陰性が証明された人が対象で、入院患者や施設利用者との面会、大規模イベント、県境を越える出張や旅行、大人数の会食などの行動制限を緩和するというものだ。
導入時期はほとんどの希望者へのワクチン接種が終わる11月ごろで、マスクの着用などの基本的な感染対策を当分の間続けつつ、段階的に状況に応じて進めるという。
「議論」の必要性を指摘
6日(2021年9月)の「モーニングショー」で、日本医科大学特任教授の北村義浩氏は欧米のワクチンパスポートと今回の提言内容を比較しつつ、いろんな方向でこの議論を深めるべきだと話す。
「欧米ではある一定の水準を増えた時点でワクチン接種がなかなか進まなくなってしまい、その焦りからパスポートが日常生活の必需品になっている。パスポートがないと大学の授業も受けられず、レストランも利用できない。日本の場合は、持っていなくても大学にもスーパーにも行けるけど、『持っているといいことがある』というタイプのやり方です。欧米式のパスポートもあり得ると思いますし、議論は進めていくべきです」
石原良純(気象予報士、タレント)「分科会は初めて先に対する展望を投げかけました。もっと悪い時も提言すべきことはいっぱいあったんですけど。ワクチンの効果が認められているのだったら、今までと同じライフスタイルをしているのはおかしいと僕は思います」
山口真由(信州大学特任教授)「人流抑制よりも不織布マスクや換気の方が重要だと提言した研究者たちもいますし、感染者がこれだけ増えてしまった今、感染症モデルで隔離するよりも治療モデルで医療につなげていく方が有効なのではないかという声もある。分科会が今までやってきたことを中立的な立場の科学者が再評価して、『これは良かったけど、こっちはこうした方が良いのではないか』というような議論が出てきてもいいと思います」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「ワクチンパスポートはGO TOトラベルみたいなものに絡んで出てくるのだと思うけど、それはワクチン政策として、ワクチンを打つ人のインセンティブになるような使い方をすべきだと思う。それ以外の意味では税金を使う必要はないと思います」
(ピノコ)