菅首相が就任以来初めて「正しい判断」を下した。きょう3日(2021年9月)行われた自民党の臨時役員会で、総裁選に立候補しないと表明したのである。メディアは競って速報を流した。私が見たのはTBSのNEWSで11時55分、共同通信11時55分、朝日新聞12時、NHKのNEWSWEB12時9分だった。
四面楚歌の菅が総裁選に出ないで辞任するという話は、少し前から出ていた。昨夕、突然、菅が自民党本部を訪れ、二階幹事長と会談したことで、党内は大騒ぎになった。<騒ぎになったのは、1年前の辞任劇の記憶があるからだ。首相だった安倍晋三氏は昨年8月28日午後2時過ぎ、突然、党本部の二階氏を訪問した。その場で首相を辞任する意向を伝え、1時間後、臨時役員会で辞意を表明した>(朝日新聞DIGITAL9月2日 21時45分)
会談後、菅も二階も無言だったが、間違いなく、菅は二階に「総裁選には出ないので後はよろしく」といったに違いない。それが証拠に、二階は幹事長のまま居座り続けるようだ。菅の唯一の支持者だった二階を幹事長から外すと口走った時から、菅の生き残る道はすべて閉ざされたのである。
菅の辞任は、大方喜んで迎えられた。日経平均は500円も値上がりした。菅は後継者の話も二階にしているはずだ。岸田はあり得ないから、河野太郎か石破茂だろうと思っていたら、夕刻、河野が出馬すると報じられた。石破も出馬するはずだ。私の総裁選予想は◎は岸田、○は石破。河野は菅の色が強すぎるのと、ワクチン確保に失敗したことがマイナスで△。
だが、忘れてはいけない。このメディアを巻き込んだお祭り騒ぎで、自民党という堕落した政党が生まれ変わることなど決してないということを。これまでも自民党はそうやって生きながらえてきたのだ。騙されてはいけない。
週刊誌が芸能人不倫スクープができない!「家呑み&セックス&お泊り」で現場写真撮れず
話はガラッと変わる。「男たらし」「女たらし」と噂されてきたNHKアナの桑子真帆(34)と俳優の小澤征悦(47)が結婚した。以前から2人の交際は何度も報じられていたから、驚きはない。桑子はバツイチ、小澤は初婚である。
小澤の父親は世界的な指揮者の小澤征爾だ。小澤には何度か結婚しようと思った女性がいたらしいが、征爾の眼鏡にかなわなかったらしい。今度の桑子は、征爾も気にいりOKが出たという。父親の誕生日の9月1日に入籍したそうだ。彼女は芯が強そうだから、父親ともうまくやるのではないか。
フライデーが、俳優の菅田将暉(28)と女優の小松菜奈(25)が結婚へ向けて、彼女のマンションで同棲生活を送っていると報じている。菅田は「彼女から目を離したくない」と小松にぞっこんだそうだから、ゴールインは近そうだ。
はやりコロナの影響なのだろう。週刊文春もフライデー、FLASHも大物たちの不倫現場激写報道が極めて少ない。2人で夜の六本木を手つなぎデートや、夜な夜な女性をラブホへ連れ込んでいた連中が、自宅に籠って「家呑み&セックス&お泊り」してしまうため、現場写真が撮りにくいのか。コロナ禍は週刊誌にとっても受難のようである。
カブール救出はたった1人の日本外交・自衛隊の敗北!真っ先に脱出した駐アフガン大使
外交官に関する話題を3本。週刊新潮が報じているように、自衛隊のアフガニスタン退避計画は失敗に終わった。韓国紙は「日本、カブールの恥辱」と見出しを付けているという。実際、韓国はアフガン人協力者390人を無事に自国まで送り届けているし、英国は8000人超、ドイツは4000人超のアフガン人を退避させているのに、日本は共同通信の通信員の安田浩美1人だけ。日本に協力してきたアフガン人の退避希望者約500人を置き去りにしてしまった。
日本政府が自衛隊派遣を決断することが遅かったこともあるが、他国は、救出作戦を遂行するため、一時避難した大使館員が何人か戻って、脱出希望者を空港まで送り届けることをしていたのに、<現場の"最高責任者"である岡田隆・アフガン大使の姿が、カブール空港で見られることはなかった>(週刊新潮)という。
自衛隊機が派遣された後、日本大使館員がカブールに戻って救援業務にあたったという報道もあるようだが、いずれにしても、日本政府は過去20年間で7700億円もの援助をアフガンにしており、日本人外交官が危害を加えられることは考えられないのに、現地に踏みとどまって日本人や脱出希望者たちの支援をするという気概に欠けていたのは間違いないようだ。日本では、戦争や災害が起きると真っ先に逃げ出すのは大マスコミの記者たちだ。外交官ばかりを責められないと思う。
やはり週刊新潮が、戦国武将・毛利元就の末裔の外交官・毛利忠敦が、以前は女性職員へのセクハラで処分されるということがありながら、今度は高校生の息子から家庭内でのDVを告発されたと報じている。
毛利は現在、オーストラリアの公使になっている。息子は、家庭内での自分や母親に対するDVが酷いため、警視庁高輪署に被害届けを出したという。そうしたことが公になると父親が懲戒解雇になるからと、外務省人事課長(当時)・有馬裕が被害届を取り下げるよう母親にいってきたそうだ。それを聞き入れると毛利は逆襲に転じ、母親のクレジットカードや銀行カードを解約し、十分な生活費も渡さなくなったというのである。息子は外務省職員へのメールにこう書いている、「父には辞職という形でけじめを取ってもらうしかありません」。息子にここまでいわせるか。戦国時代なら切腹ものだな。
ニューズウイーク日本版に興味深い記事がある。今回、駐日本大使にラーム・エマニュエル前シカゴ市長、駐中国大使にニコラス・バーンズ元国務長官が指名された。ただ、バイデン大統領がもともと考えていたのは逆だったというのである。エマニュエルのような気性の激しい政界の大物を駐中国大使に据えれば、中国に対するアメリカの本気度と強い姿勢を伝えられるという思惑だったが、今年3月にアラスカで行われた米中外交トップによる激しい非難合戦を見て、バイデンは考えを変えたというのである。
バーンズはアメリカで最も有能な職業外交官という評価があるそうだ。一方のエマニュエルは「ランボー」というニックネームを持つくらいだから、<日本の当局者を怒らせるだろう。だが同時に、中国に毅然とした態度で臨むよう日本を強力に後押しするはずだ>
日米台で反中国包囲網を作り上げようということだ。多くの輸出入を中国に頼っているため、煮え切らない態度の日本を脅かして、決断を迫ろうというのであろう。年をとればとるほど短気になる。耄碌していると見せかけて、アフガン撤退もそうだが、バイデンのやる政策はトランプ以上に強硬なところがある。要注意だ
週刊文春に、菅首相のタニマチの韓国人実業家が、「駐日本国大韓民国大使館 大使首席政策顧問」という"ニセ名刺"を使っていたという話がある。平井卓也デジタル相がNTTから高額な接待を受けていた問題などを調査するチームを立ち上げ、責任を慶応大学の神成淳司教授に押し付けたとも報じているが、菅首相が退陣すれば、菅の取り巻きや菅の肝いりのデジタル庁もどうなるか分からない。首を洗って待っているがいい。
硫酸男・花森弘卓は英語も中国語もペラペラ、裕福な家庭で「昆虫大好き」...ただ、友人がいない
かつての後輩(22)の言動を恨んで、後を追いかけて硫酸をぶっかけるというとんでもない行動に出た花森弘卓(ひろたか・25)とはどんな人間なのか。週刊文春によれば、花森は静岡市内で整体院を営む父と、中国人の母親の長男として生まれているという。小さいころまで母親と一緒に中国で暮らしていたそうで、父親は腕のいい整体師、母親も新幹線で都内に通っている医者という家庭で、裕福な暮らしをしていたという。
彼は、中国語と英語が喋れ、昆虫が好きで、自宅ではカブト虫やクワガタを飼育し、ネットオークションで売って小遣い稼ぎをしていたそうだ。高校を出て、沖縄にある琉球大学農学部に入学する。2年目に映画研究部に入り、そこで件の後輩と出逢ったという。
なぜ硫酸をかけるほど後輩を憎んだのか、動機がよく分からない。週刊文春は「昨年秋、花森から『家に泊めて欲しい』と言われたA(後輩=筆者注)は、卒業制作で多忙だったため、丁寧に断ると花森が激怒。しつこいのでLINEをブロックしたら、自宅に脅迫めいた手紙が届いた」(琉大関係者)と書いているが、動機としては弱いのではないか。
花森は最近、父と母を相次いで亡くしている。そのためか、彼は琉大を退学して、昨年から静岡大の農学部に編入し、実家で一人暮らしを始めている。両親も友人もいないことで、花森の中の何かが変わったのではないか。硫酸をかけられた後輩は、両目の角膜損傷や火傷など全治6か月の重症を負ったが、彼にもなぜこのようなことをされたのか、思い当たるふしはないのではないか。動機の解明が待たれる。
都内の私立高校に通う鷲野花夏さん「(かな・18)が、20代後半の夫婦に殺害された事件も不可解である。鷲野さんが小森章平(27)と知りあったのはツイッター上だったという。アニメの絵を描く彼女と共通の話題で盛り上がり、連絡を取り合い、やがて実際に会うようにもなったそうだ。
妻の和美(いずみ・28)と小森はその後に知り合う。和美には男がいて子供までもうけたが、あまりのDVの激しさに、ツイッターで知り合った小森のところへ逃げ込んで結婚したという。鷲野さんの自宅は向島付近で、小森夫婦はJR上越線の渋川駅。古びた二階建ての土地と建物は和美の名義だそうだ。
和美は夫と鷲野が連絡をしている姿に、不倫をしていると妄想を膨らませいったという。8月28日、鷲野を自宅周辺で車に乗せ、自宅に泊め、翌日は山梨や長野を車で回った。その時、鷲野と和美がいい合いになり、「鷲野が『章平さんは私のことが好きなんです』という一言が、和美の凶行の引き金になったようです」(捜査関係者)というのだ。夫の章平は止めずに殺しを手伝ったというのだから、驚くしかない。
ツイッターで知り合って簡単に恋に落ち、嫉妬した妻と、愛してくれていると信じた男に殺されてしまう。SNSという"妖怪"を野放しにしていると、このような悲劇を何度も繰り返すことになるはずだ。
工藤会トップに死刑判決!勇気ある足立勉裁判官のあっぱれな覚悟「こんな汚れ役を引き受けるのは自分しかいない」
最後に、福岡県の超過激な暴力団・工藤会のトップに、死刑判決を出した勇気ある東京高裁の足立勉(56)裁判官の話。足立は2017年に福岡地裁判事として着任し、彼が有罪判決を下した工藤会組員は20人以上いるという。今年4月に東京高裁に栄転したが、「こんな汚れ役を引き受ける裁判官は自分しかいない」と福岡地裁に乗り込み、自ら判決を下したというのだ。
週刊文春によれば、功名心や気負ったりするタイプではなく、裁判所の広報誌に「社会のルールを示していく、というひとつの使命感をもって臨んでいます」と書いているという。だが、工藤会が足立を狙うことも考えられるため、自宅前の路上にはバンが停まり、若手警察官が警備しているそうだ。(文中敬称略)