1日(2021年9月)の東京都の新型コロナウイルス新規感染者数は3168人。10日連続で前週の同じ曜日を下回っている。首都圏の実行再生産数は8月15日時点で1を下回る0.97(東京単独では0.92)を記録した。
大阪の「心配」な状況
2日の「モーニングショー」で、国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授は「東京はある程度ピークアウトしたと思われるが、それでも1日3000人というのは多い。学校も始まり安定して減っていくかはわからない。また、東京と時間差で感染の流行が起きている地域もある」と話した。
それでも社会活動家の石山アンジュは「カウントされていない陽性者はまだかなりいるのではないか」と指摘し、テレビ朝日コメンテーターの玉川徹は「9月12日に緊急事態宣言が解除されたらまた増えていく」と危惧する。
まだ予断を許せない状況であることに変わりはない。実際、大阪や愛知では松本主任教授の指摘通り、感染が拡大している。9月1日に過去最多の3004人の新規感染者が出た大阪府は8月に前週の同じ曜日を下回ったのはたった3日だけ。実行再生産数は1.16だ。松本主任教授は「大阪は4~5月の倍の感染者数になっている。心配だ」と話すほどだ。
また愛知県でも感染が拡大傾向にあり、実行再生産数は1.32と高い。厚生労働省アドバイザリーボードも「上昇傾向が続く」と予測している。そんななか、7月2日に2回目のワクチン接種を終えていた名古屋市の河村たかし市長が感染を発表した。いわゆるブレークスルー感染だ。8月29日に市長の特別秘書が感染したため、市長は自宅待機していた中での感染発覚だった。