小児科医「とんでもないことに」と警戒呼びかけ 「あさチャン!」が伝えたコロナ現状

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   新型コロナウイルスの10代以下の感染者が1カ月前の8倍に急増している。乳幼児が重症化する例なども合わせその実態を、30日(2021年8月)のあさチャンが伝えた。

  • 10代以下の感染も増え、危機感を募らせる小児科医も(写真はイメージ)
    10代以下の感染も増え、危機感を募らせる小児科医も(写真はイメージ)
  • 10代以下の感染も増え、危機感を募らせる小児科医も(写真はイメージ)

10代以下の感染者が急増

   8月25日までの1週間の10代以下の感染者は、3万427人。7月21日までの1週間の3450人の8倍に急増した。

   沖縄県の離島では先週水曜日の25日、生後1カ月に満たない赤ちゃんがヘリコプターで搬送された。離れた場所から、関係者とみられる男性が祈っていた。沖縄県では、感染者のうち10代以下が4分の1を占める。ヘリで航空自衛隊の那覇基地に着いた乳児には人工呼吸器がつけられていた。県内で唯一、小児集中治療室(PICU)がある県立南部医療センター・こども医療センターにあるコロナ専用病床に運ばれ、2日経つと容態は回復に向かった。

   ヘリ搬送に立ち会った医師は、「離島に残って治療を進めること自体に限界があって、非常に危険。搬送するとしても危ないと考えられる葛藤があった」。この病院では、先月末以降、重症2人と中等症3人の乳幼児を治療してきた。それまで、そんなことはなかった。同センターの張慶哲医師は、「小児にとってはこの第5波が、第1波に当たるのではないか。社会は新型コロナウイルス感染症に慣れきってしまっているが、小児科医は本当に新たな気持ちで対応しないと、とんでもないことになると心配している」

「新学期が始まる」影響は

   金沢市の0歳から5歳までが通う保育園「大野町こども園」では、園児21人職員4人を含む計35人が感染。石川県は29日、クラスターと認定した。都内でも、港区の愛育病院に入院した生後4カ月の乳児は、父親が陽性で入院、母親も陽性とわかり、保健所から入院要請があった。多くの地域では新学期を迎えるが、同病院の医師は「都内全体で小児科の病床が少ない。2学期が始まって学童の感染が増えると、入院調整に苦慮する可能性がある」。

   一方で、千葉市立中学でパラリンピックを観戦する生徒を引率した教諭2人が感染したことがわかった。25日に1年生18人を引率してバスで競技会場を訪れた後、数日後に発症。同市教委は、学校観戦は継続する方針。引率教員の事前のPCR検査などを検討する。

   番組は、千葉市の「学校観戦の2教諭感染」を、単発のニュースで短く伝えた。生徒たちは濃厚接触者などとして調べるだろうが、この間「観戦」は継続されるという。「慣れきっていると、とんでもないことになる」という沖縄の医師の警告を、千葉市教委はじめ、新学期を迎える学校関係者にお届けしたい。

(栄)

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