粗暴男・中田翔を引き取った原監督の日ハムに借り!巨人OBも「ファンへの裏切り」と怒り心頭――ほか7編

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   中田翔と大谷翔平。中田は大谷の6年先輩だが、共にドラフトで日ハムから1位指名され、中田は高卒新人としては史上5人目となる契約金1億円の大物ルーキーだった。大谷は大リーグ志望だったが、日ハムが強引に1位指名。投手と野手の二刀流選手として注目を集めた。

   中田は昨年までの12年間で本塁打257本、打点王を3回取り、パ・リーグを代表する強打者になった。大谷は8年間で本塁打48本、2015年には15勝をあげて最多勝利、最優秀防御率、最高勝率の賞を受賞している。打撃だけを見れば中田のほうが優っているが、御存じのように、今年の大谷は偉大なベーブ・ルースの記録を破るかもしれない大活躍で全米の注目を集めている。

   一方の中田は、今期はまったく振るわず、おまけにチームメイトに暴力を振るったために無期限の出場停止になってしまった。元から反社と親しいといわれていたが、この暴力沙汰で、ついに球界追放かとまでいわれていたのである。

   だが、原辰徳巨人が突然、中田をトレードで獲得し、すぐにスタメンで起用するという"暴挙"に出た。<「暴力事件を起こした協約違反の選手を球団の判断で勝手に無償譲渡するなど、ファンを愚弄する行為というしかない」(巨人OBの河田弘道)>(週刊新潮)

   その裏にはさまざまな憶測が流れているが、大方の見方は、日ハムの栗山英樹監督と巨人の原監督が親しいため、栗山が原に頼み込んだというものだ。客寄せパンダ&大砲が欲しい原の思惑と一致し、即移籍となったようだ。週刊ポストは、原が13年前に山本モナとの不倫で騒がれた二岡智宏と、やはり女性問題のあった林昌範のことで悩み、日ハムの梨田監督に引き取ってもらった恩返しだと見ているが、どちらにしても、両チームに太いパイプがあることは間違いないようだ。

   移籍してしまえば出場停止は無効になるとはいっても、以前から粗暴な振る舞いが問題になっていた中田問題に何の対処もしなかったNPB、長嶋茂雄まで担ぎ出して美談のように書きたてた読売グループの節操のないやり方は、決して中田のためにならないはずだ。

   大谷は今日(8月27日)41号を打った。後輩の活躍を中田はどんな思いで見ているのだろう。

千葉真一コロナ死「体鍛えてるのにワクチンで死んだら元も子もない」魅力あふれる役者バカ一代

   千葉真一の死が大きく報じられている。映画俳優として、野際陽子の夫として、アクション俳優を養成して真田広之らを輩出したこと、多額の借金を重ねたが、最後まで映画作りの情熱が冷めなかったことを、各誌が報じている。なかでも、深作欣二監督の『仁義なき戦い 広島死闘篇』で千葉が演じた大友勝利の「うまいもん食うてよ、マブいスケ抱くために生まれてきとるんじゃないの」というセリフが繰り返し引用されている。私は菅原文太が演じた広能昌三の「弾はまだ残ってるがよう」も好きだ。

   アクションに生涯を賭けた千葉らしく、80歳を超えてもトレーニングを欠かさず、後輩の俳優・岡崎二朗が7月初めに会った時、「ワクチンだけは絶対に打っちゃダメだ。ワクチンで死んだら元も子もない」と副反応を本気で心配していたという。だが、7月末に咳が頻繁に出るようになり、38度を超える熱が下がらず、PCR検査を受けると陽性だといわれた。その後、苦しくなり自分で救急車を呼んだ。それから10日後に心肺停止になってしまった。<魅力あふれる"役者バカ一代">(週刊新潮)が去ってしまった。

   ところで、二瓶正也という俳優を知っておいでだろうか。テレビ『ウルトラマン』(1966~67年)で科学特捜隊のイデ隊員を演じたことで人気者になった。加山雄三の『ハワイの若大将』で運動部のマネージャー役も演じている。

   彼とは長い付き合いになる。私と猪坂豊一が主催していた「マス研」の会によく来ていた。声の大きな愉快な人で、いつ会っても楽しい酒になった。鎌倉の家に遊びに来てくれと何度もいわれたが、果たせなかった。その二瓶が先日亡くなった。享年80。あの「元木さん、ヤホー」という明るい大声が聞けないと思うと寂しい。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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