ジャニー王国が文春砲に完敗したあるスキャンダル記事!東京高裁も「事実」と判決
メリー喜多川の死を扱う週刊誌は多いが、週刊文春は一味違う。先に亡くなった弟のジャニー喜多川と一緒に、高野山に億のカネを投じて墓を建ててあったそうだ。というのも、姉弟の父親はロサンゼルスで布教活動をしていた真言宗の僧侶だったからだが、2人してその墓に眠るという。
美少年を見出す能力には優れていた弟だったが、少年たちへの性的虐待について知りながら、見過ごしてきたメリーの罪も大きいといわざるを得ない。文春がそのことを連続追及した時、「文春の追及に困り果てたメリーさんは、ある芸能関係者から、記事を止める条件としてジャニーさんの引責辞任を提案され、一度は受け入れようとした」(メリーの知人)という。だが、翌日になるとメリーは「やっぱり弟を見殺しにはできない」と前言を翻し、弟とともに戦う決意をしたそうだ。
東京高裁は2003年7月15日に、「セクハラ行為をしているとの記述については、いわゆる真実性の抗弁が認められ、かつ、公共の利害に関する事実に係るものである」と認定した。この判決にメリーは愕然としたが、日本のメディアのほとんどはこれを報じなかった。ところが、この問題を、姉弟が第2の故郷と考えているアメリカのニューヨークタイムズが取り上げたのである。「アメリカで報じられたことにメリー氏は激怒。文春を生涯の仇敵と見なすようになった」(同)そうだ。
私はジャニー喜多川の性癖について週刊誌で初めて書いたのだが、その後で社と事務所の間で大騒動になった。一緒に何度かジャズを聴きに行っていたメリーの亭主の藤島泰輔(作家)に、「奥さんに、そんなに怒るなっていってくれないかな」というと、「ダメダメ、うちの奥さんは俺のいうことなんかまったく聞かないから」と一言のもとにはねつけられた。
弟や自社のタレントを守るためには鬼にもなるが、彼らには慈母のような一面も見せていたらしい。その柱を失った帝国が生き残っていくのはなかなか難しいだろう。