保健所の担当者を増員
このような理想的なフォローができるのは、1年以上前からの備えがある。コロナ前には保健所の感染症担当職員は10人だったが、去年(2020年)4月から人材派遣会社からの保健師や他部署からの応援で順次増員。約100人に拡大したのだ。
「自覚症状で重症だと思い、不安で救急車を呼ぶ自宅療養者もいて、それが医療現場の負担の1つになっている。保健所が自宅療養者に対しひんぱんに連絡をとって不安を減らすことで医療現場への負担も減らすことができる」(墨田区の広報担当者)
それだけではない。抗体カクテル療法は7月19日に承認されたが、墨田区はその1週間後に抗体カクテル療法専用病床20床の運用を開始。先週の20日(8月)までに28人が治療を受け、全員が経過良好だということだ。
渋谷氏「まさに公衆衛生と医療が一体化している理想的な例です。行政と医師会の連携もうまく取れている印象があります」
(ピノコ)