<テレビで読む 旅> ドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(テレビ東京系、2021年8月20日放送)では、コロナ禍で密を避けた旅を特集。新たな旅の楽しみ方がありました。
定番をちょっとずらして旅すると、意外と面白い! コロナ禍の新たな旅のスタイルとしてとして「JR東海」が提案しているのが、混雑するエリアや時間を避けて観光を楽しむ「ずらし旅」というコンセプトです。
日本を「再発見」
中でもいま一番力を入れているのが、愛知県。京都や大阪などに比べて観光客が少ないエリアに観光客を呼ぼうというのです。
JR東海の観光開発グループの伊藤悟さんがアドバイスを求めたのが、自らを「リーマントラベラー」と呼ぶ東松寛文さん。平日はサラリーマンとして働きながら、週末をフル活用して世界中を旅して情報発信をしています。
以前は週末の度に海外旅行に出かけていた東松さん。コロナで海外に行けなくなり、国内に目を向けてみると、意外と知らない国内旅行の楽しさに気づきました。
東松さんが愛知県でココは! と目をつけたのが、知多半島に位置する常滑市。「小紅書(RED)」と言う中国最大中の口コミアプリで見た巨大な招き猫の写真がきっかけです。
「海外旅行をしていたとき、日本人が誰もいない場所にも中国人観光客は必ずいました。このアプリは漢字でも調べることができるので、日本人にも便利ですよ」と東松さん。
常滑市周辺の調査を終えて、ずらし旅のヒントをいくつも発見した2人。
今回一番の発見が、南知多町の波打ち際に佇む鳥居です。
ここはかつて、伊勢の神様が力比べで投げた岩が届いた場所とされており、鳥居の先には大きな岩と、伊勢神宮が位置する紀伊半島を望むことができます。
多くの人で混雑する伊勢神宮ではなく、対面している南知多町の鳥居からお参りするというのは、ずらし旅のコンセプトにぴったり。具体的にずらし旅の企画を練ることになりました。
観光の王道を行くのではなく、時間や場所を少しずらして旅を楽しむ、外国人の視点を借りて日本を再発見するなど、コロナで旅の選択肢が狭まるだけではなく、新しい旅行スタイルが確立されていくのはありがたいこと。今後も楽しみです。
(SaMi)