新型コロナの自宅療養中に容態が急変する事例が増えている。「めざまし8」では、昨日23日(2021年8月)に76歳の父親を亡くした女性の声を伝えたが、女性は電話取材に「私一人しか父を看取ることができなかった。最後もコロナ専用の車が来るまで待たされて、車のところで合掌してくださいと言われた。受け入れられないというか」と声を震わせた。
谷原章介「なぜこういうことに」
女性の父親は15日に陽性が判明したが容態が軽かったため自宅療養を選択。その後も糖尿病の基礎疾患があり、要介護認定を受けていたことで入院ができなかった。しかし23日朝に容態が急変、緊急搬送されたが帰らぬ人となった。父親はワクチンを接種していなかった。
国と都は23日、コロナ病床を確保するため、都内の650病院など医療機関に対して感染症法に基づく協力要請を行う方針を発表した。最大限の入院患者の受け入れや、施設への医師・看護師の派遣などを要請し、従わなかった場合は病院名の公表などを行うというが、病床確保の切り札となるのだろうか。
MCの谷原章介「自宅療養が増えると、悲しいお別れが増えていく現状は変わっていかないのかなと思います。素朴な疑問だが、東京の病床は6割強で余裕があるはずなのに入院ができない。なぜこういうことになっているのか」
三鴨廣繁(愛知医科大学教授)「病院は経営が苦しいので、コロナ用に確保している病床にコロナ以外の患者さんも入っているかもしれない。状態によってはそうした患者さんをすぐに移動できない」
「割り振り」の重要性
三浦瑠麗(国際政治学者)「日本で充実していないのが在宅医療だが、どんなイメージか皆さん持っておられないと思う。お年寄りが自宅で緩和ケアを行うのも在宅医療。入院ほど完璧ではないかもしれないが、24時間連絡をすれば来てくれるような医療が提供できるようになると違うかなと思う。(今回の事例はワクチンを接種されていなかったが)高齢者の方ワクチンを受けていただきたい」
三鴨教授「国や都がこういう政策(協力要請)を取られるのは当然と思うが、病院によってコロナの患者さんをどこまで診察できるか能力が異なる。せっかく入院したのに不幸な経過をとることもあるので割り振りをしっかりしなければいけない。糖尿病、悪性腫瘍はうつらないが、コロナの患者さんは入院すれば他の患者さん、スタッフにうつる可能性がある」
三浦瑠麗「三鴨先生の言うことはわかるが、日本は入院日数が長い。お産などもアメリカはすぐ帰しちゃう。入院を短縮しないといけない」
立岩陽一郎(ジャーナリスト)「誰を批判してもしょうがない。次のパンデミックに対応出来る長期的な対応を考えなければいけない。ちゃんとした機関を作ったほうがいい。自衛隊の衛生部隊強化が必要だと思う。防衛予算は5兆円あるのに衛生部隊には2億円しか使っていない」
(みっちゃん)