「政府はきのう(2021年8月23日)、アフガニスタンにいる日本人らを退避させるために、自衛隊機を派遣しました」と司会の羽鳥慎一が伝えた。
キャスターの斎藤ちはるは「きのうの夕方、C2輸送機1機が出発。さらにきょう、C130輸送機2機がカブール国際空港に出発予定です。ただ、自衛隊員が活動する予定のカブール国際空港ではきのう早朝、治安部隊と何者かの間で銃撃戦が行われ、治安部隊の4人が死傷。ドイツ軍やアメリカ軍も巻き込まれました。アメリカ国務省は空港に近づかないように勧告を出しています」と続けた。
現地にいる邦人らを安全に退避させることはできるのだろうか?国際政治学者の高橋和夫さんは「日本政府とタリバンは交渉していないように見える」と指摘し、「タリバンは日本側に敵意を持っている可能性もあり、安全とは言い切れない」と話している。
「なんとか犠牲者なく作戦を遂行させてほしい」
高橋さんによると、現地の日本人は自力で車で空港まで向かう可能性が高く、タリバンによる検問を通れない可能性もあるという。
カブール制圧後、融和姿勢を示していたタリバンだが、それは徐々に変わってきている。
ムジャヒド報道官は当初、「(イスラム法が認める範囲内で)女性の権利を尊重する。女性は働き学ぶことができる」と説明していたが、タリバン幹部のハシミ氏は「女性が学校に通えるかどうかはイスラム法学者が決める」と話している。
カブールでは今、女性のポスターが黒塗りされ、国営テレビの女性キャスターがテレビ局から追い返されるということも起こった。
さらに、報復について。ムジャヒド報道官は「政府軍などで働いた人たちにも恩赦を与え、報復しない」と話していたが...。
ノルウェー国際分析センターによると、タリバンは前政府のために働いていた人々のブラックリストを作成し捜索中。同センターは「対象者は極めて危険な状況で集団処刑もありえる」と伝えている。
羽鳥「アメリカ軍が撤退を始めてから一気に昔の体制に戻っているという感じです」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「国軍も抵抗を始めたようですよね。元々内戦ですが、それが悪化するような状況がさらに進んでいく可能性もります。バイデン大統領も避難作戦は危険だと断言しています。米兵たちの命が危険にさらされることを認めながらの大規模な作戦です。自衛隊にとっても非常に危険なオペレーションです。なんとか犠牲者なく作戦を遂行させてほしい」
(ピノコ)