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イケメンピアニスト・大井健『ドS』丸出しで妻を折檻!不倫邪推して朝まで正座

   週刊文春は、「ピアノの貴公子」といわれ、写真集まで出したイケメンピアニスト・大井健(38)に、妻へのモラハラ、不倫疑惑があると報じている。大井から情熱的なプロポーズを受けて結婚したA子(27)は、結婚直後から不倫を疑われて、朝まで正座させられた。一瞬のすきを見て外に飛び出したA子を追いかけて連れ戻し、以来、日常的に糾弾され、外出も制限されたという。

   だが、自分は不倫を繰り返し、A子が友人と一緒に現場に踏み込むと、「これは脅迫だ」と自ら警察を呼び、警官ともみ合いになるなど尋常ではない大井の様子に、「実家など離れたところに避難するよう」に警察からアドバイスされたそうだ。表の顔と裏の顔がこれほど違う人間が、どんなに技巧を凝らしたピアノを弾こうと、人の心に響いては来ない。

   こちらはイケメン理系男子だそうだ。8月6日、小田急線の車内で乗客10人に重軽傷を負わせ、殺人未遂で逮捕された対馬悠介容疑者(36)のことである。対馬は青森県五所川原市で生まれ、幼少期に東京・世田谷区に転居。小中高ではサッカーやテニスをやっていて、明るく成績もよかったという。

   中央大学理学部土木工学科に合格し、大学のサークルで女性から見下され、「その頃から勝ち組の女を殺したいと思うようになった」といっていたようだが、このあたりのことは、週刊文春を読んでもよく分からない。

   バイトに明け暮れる生活で単位が足りなくなり、卒業が難しくなった頃から人間が変わったと、高校時代の同級生がいっている。その頃、ナンパばかりしていて、高校生より下の女の子とも肉体関係を持っていたという。女を憎みながらも女漁りをする。なかなか屈折しているようだが、事件のきっかけになったのは、離婚した母親が再婚したため家を追い出されたことのようだ。

   日用品のほとんどを万引きで調達していたが、事件の数か月前から生活保護を受けていたという。事件の日は、一度も失敗したことがなかった万引きが見つかり、警察を呼ばれてしまった。通報した女性店員ら全員皆殺しにと決意し、自宅から刃渡り20センチの牛刀を持ち出したが、店の閉店時間に間に合わないため小田急線に乗り込んだそうだ。

   コロナ感染が長引き、鬱屈したものを抱えながら生きている人間が増えていることは間違いない。ちょっとしたきっかけでそれが暴発する。昔は「衝動殺人」といったが、こうした事件がこれから増えていくのではないか。心配だ。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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