「医療アクセスできずに死亡」相次ぐ 玉川徹「行政には責任がある」

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   東京都のきのう18日(2021年8月)の新型コロナウイルス新規感染者数は、水曜日過去最多の5386人。しかも、新型コロナ政府分科会の尾身茂会長は「報告されているよりも実態の感染者はもう少し多いと思う」と発言。「無症状の人は積極的に検査を受けていない」と指摘した。19日の「モーニングショー」が詳報した。

   小池百合子・東京都知事は感染が急拡大している若い世代へのワクチン接種を加速させるため、「渋谷に事前予約なしで接種可能な若年層専用のワクチン接種会場を設置する」と発表した。

  • 臨時の医療施設の設置めぐる動きも(写真はイメージ)
    臨時の医療施設の設置めぐる動きも(写真はイメージ)
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実際の感染者数は「3倍いてもおかしくない」

   東京都は、新規感染者数が減らないことも問題だが、入院・療養等調整中が1万2349人、自宅療養者が2万2226人、併せて3万4575人が自宅で療養しているが、入院患者数は3815人しかいない。入院患者数の5倍以上が自宅療養している計算になる。しかも17日時点の7日間平均陽性率は24.0%で、ゲストコメンテーターの長崎大学大学院、森内浩幸教授は「実際の感染者数は3倍いてもおかしくない」とコメント。

   実際に自宅療養中に亡くなるケースも多数報告されている。基礎疾患がありワクチン未接種の40代女性は、10日に陽性が判明、夫、子供も感染し家族3人で自宅療養していた。11日に保健所が健康観察を行ったが入院適用にならなかった。すると翌12日、女性が自宅で倒れているのを夫が発見、死亡が確認された。

   千葉在住の60代男性は、基礎疾患がなく当初の症状はせきと発熱だった。8月上旬に要請が判明し自宅療養していたが、9日に血中酸素飽和度が低下。10日以降は医師が往診して酸素投与を開始していたが、13日に自宅で倒れているのを管理人が発見し、死亡が確認された。また千葉で基礎疾患がある60代男性は、10日に陽性が判明し、中等症と判断された。11日に保健所が連絡をした際は電話に出ず折り返しもなかった。12日未明に家族が異変に気づき死亡が確認された。

臨時の医療施設の設置問題

   森内教授は「本来早い段階で入院しないといけなかったし、助かった可能性は十分あった。今の入院すべき人たちがすぐ入院できない状況によるものだと残念に思う」とコメント。テレビ朝日のコメンテーター、玉川徹は「医療が全力を尽くした結果亡くなるのではなく、医療アクセスができない中で亡くなるのはいたたまれない。この状況を生んでいる行政には責任がある」と指摘した。

   すでに指摘されていることだが、急務なのは臨時の医療施設の設置だということになる。

   森内教授は「自宅療養はリスクのない人たちを少なくとも1日に2回くらい確認することができて初めて可能なこと。最低でも宿泊施設で管理できる態勢を整え、リスクがあればすぐに入院できる後方支援が整えなければ助かる命が助からなくなる」と指摘。

   玉川は「『新型インフルエンザ特措法』では臨時の医療施設の提供が知事の義務だということになっている。やろうかやらないか検討するのではなく、作らなければいけない。法律では設置する土地がなければ、土地の提供を要請できることにもなっている。だけど現時点ではそういうことをやっていない。法の趣旨に反している状態だ」と怒りを露にした。

   MCの羽鳥慎一も「臨時の医療施設設置は取り組まなければいけない問題なのだろうなと思います」とコメントした。

   臨時の医療施設については番組後半の最新ユースのコーナーで、大阪府の動きを紹介している。関西経済連合会の松本正義会長が会見し、自宅やホテルで療養する軽症患者のために臨時の医療施設を設置するよう提言した。具体的には、大阪市のイベント会場に1000床ほどのベッドを準備して、医師や看護師が常駐する形を想定しているという。

(バルバス)

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