全国の新型コロナの新規感染者数が連日のように過去最多を更新しているというのに、人出がなかなか減らない。緊急事態宣言前と比較したおととい17日(2021年8月)の東京の人出は、渋谷駅で16.2%減、新宿駅で13.2%減にとどまっている。
19日の「あさチャン!」が伝えたのは、18日夜の東京・渋谷の様子。午後8時に街のネオンなどは消えたものの、多くの若者らが交差点を行き交い、繁華街へと流れていく。「(コロナへの恐怖は)ないです。風邪と一緒じゃないですか。感染したら病院で治して出勤したらいい話」と若い男性は笑顔で話していた。
夏目三久「人流はなかなか抑制できていません」
こうした状況に危機感を募らせているのは専門家だ。厚労省アドバイザリーボードの脇田隆字座長は18日、「個人の行動もある程度法的に制限できる枠組みが必要」と言及した。政府分科会の尾身茂会長も同様の発言をしている。
法的な行動制限のイメージについて、藤森祥平アナウンサーが国際医療福祉大の和田耕治教授に聞いた。和田教授は行動制限の具体例として、「夜8時以降の外出」や「3人以上の集まり」を法的に禁止して罰則をつける案を示し、「(行動制限を)短期間でもやって、(感染者数が)下がるんだと実感することがすごく大事です」と話していた。
MCの夏目三久「医療現場からは『今が一番厳しい状況』という声がありますが、人流はなかなか抑制できていません。個人の行動を制限せざるを得ないという意見が強まっているんですね」
若狭勝弁護士によると、個人の行動制限は憲法の「移動の自由」などに抵触するため、すぐには難しいが、新型コロナ対策に特化した時限立法の範囲内であれば可能だという。
藤森アナ「その場合、早ければ半年程度で実現できるそうです」
こうした議論は以前からあったはずなのに、政府は何をやっていたのだろうか。番組が流した18日の菅義偉首相の映像は、経団連を訪れた時の様子。「ぜひお盆明けからテレワークにご協力をいただきたい」と相変わらずのお願いをしていた。
(キャンディ)