「痛くない」鼻ワクチン、他にもメリット 実用化はいつになりそう?

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   「次世代ワクチンの開発が急ピッチで進められています」ときょう18日(2021年8月)の「あさチャン!」で、MCの夏目三久が切り出したのは、新型コロナの「鼻ワクチン」の話題だ。三重大などが開発を進めている、鼻からスプレーを噴射させることによって投与するワクチンで、注射式に比べて副反応を抑え、より高い予防効果が期待できるのだという。

   開発に携わっている野阪哲哉・三重大教授を、藤森祥平アナウンサーが取材した。野阪教授は、実験で使っているシリンジを実際に鼻先に近づけて噴射をやって見せながら、「非常に繊細なスプレーになって、鼻の粘膜に均一に行き渡るように開発されています。これを左右の鼻にピュッピュッとやるだけです」と説明した。

  • 新しいタイプのワクチン開発も進んでいる(写真はイメージ)
    新しいタイプのワクチン開発も進んでいる(写真はイメージ)
  • 新しいタイプのワクチン開発も進んでいる(写真はイメージ)

藤森祥平アナ「少しでも柔軟に対応をしながら...」

   現在のワクチンは、腕に筋肉注射を打つことで体全体に抗体ができる仕組みだが、鼻スプレーでは、ウイルスの侵入経路となる鼻や口などの粘膜に重点的に抗体を作るため、ウイルスが体内に入り込む前に防御し、重症化を抑えるだけでなく感染自体を防御できるという。今年1月に終了した動物実験では、鼻ワクチンの接種でウイルスの量をゼロまたは100万分の1程度に抑えることができた。

   鼻ワクチンのメリットについて、野阪教授は「一番は痛みがないこと。また、非常に副反応が少ないと言われています」。さらに、約4度で保管が可能なため、輸送も安価で簡単だ。安全性が認められれば、医師でなくても自分自身で打てるようになる可能性もあるという。実用化のめどについては「1年以内に治験をやって、2年以内には世界中で使われるようにしたい」と話していた。

   夏目「実用化されると本当にいいことが色々ありそうですね」

   藤森「いいとこ取りの鼻ワクチンですが、ワクチンが外部に漏れた時の安全性の証明や、鼻から遺伝子組み換えのワクチンを投与するという前例がないため審査に時間がかかるなど、課題もあります。リスクよりも利益が上回るという海外の考え方をもとに、少しでも柔軟に対応をしながら研究開発が進むことを願うばかりです」

(キャンディ)

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