コロナで2校が出場辞退 夏の甲子園、主催者の対策は十分だったのか

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   2年ぶりに開催されている夏の甲子園が荒れ模様だ。選手らの間で新型コロナの感染が広がり、宮崎商(宮崎)と東北学院(宮城)が出場を辞退したほか、きのう17日(2021年8月)は23年ぶり降雨コールド試合があった。大雨の影響で18日も予定されていた3試合が延期に。「今大会の順延は6度目で、過去最多となります。決勝は史上最も遅い29日の予定です」と「あさチャン!」で藤森祥平アナウンサーが伝えた。

   17日に行われた大阪桐蔭(大阪)と東海大菅生(西東京)戦は、試合が進むにつれて雨が激しくなり、東海大菅生の投手はぬかるんだマウンドで、投球後に足を踏ん張れずに何度も転倒した。振りぬいたバッドが滑って飛んで行ったり、内野ゴロの球が水たまりの中で止まってしまったりするシーンも。

  • 夏の甲子園にも大雨やコロナ感染の影響が(写真はイメージ)
    夏の甲子園にも大雨やコロナ感染の影響が(写真はイメージ)
  • 夏の甲子園にも大雨やコロナ感染の影響が(写真はイメージ)

降雨コールド試合も

   試合は8回表1アウト、4-7とリードされた東海大菅生が攻撃中というところで、降雨コールドが決まった。菅生の本田峻也選手は「嘘だろと思ったが、審判が手をあげていて、現実を受け入れるしかない気持ちでした」と肩を落としていた。大阪桐蔭の池田陵真選手は「(菅生の主将に)自分たちの分も頑張ってくれと言われました。相手(東海大菅生)の気持ちも考えたうえでこれから先の試合も戦っていきたい」と話した。

   一方、宮崎商はあす19日に初戦を迎える予定だったが、14日に選手1人が発熱した後、選手ら13人が感染、濃厚接触者も8人にのぼったため、出場辞退を高野連に伝えた。また、東北学院では17日、選手1人の感染が判明し、選手ら4人が濃厚接触者と判断された。

   「辞退の理由について、試合に出場することによって当事者が特定される恐れがあるとしています」と宇賀神メグ・アナウンサーが伝えた。岩上敦郎副校長は「2回戦に進ませてあげたいという気持ちは強くあるが、生徒のプライバシーを守るという点からこのような決断をするに至った」と話していた。

   コロナ禍のなかで甲子園大会を開催するのであれば、東京五輪のバブル方式並みの感染対策を講じるべきだったと思うが、主催者の対応は十分だったのだろうか。降雨コールドの試合も、どうせなら試合日程を組みなおして再試合にしてもよかったのではないか。大人の事情によって、せっかくの甲子園で悲しい思いをする選手たちが続出するのは、やるせない。

(キャンディ)

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