連日続く記録的な大雨。今日17日(2021年8月)も、西日本を中心に大雨の予想となっている。今回の雨では土砂崩れなどで6人死亡4人不明となっているほか、佐賀県では広い範囲で浸水被害も出ている。
被害を防ぐためにはハザードマップを活用した早めの避難が重要だが、はたしてハザードマップは機能したのか。「めざまし8」では住民の方から話を聞くとともに、被害状況と照らし合わせて検証を行った。
「年に1回ぐらい見方を説明」していた
先週土曜に街の中心部で広い範囲が浸水した佐賀県大町町だが、区長の鵜池弘文さんに話を聞くと「2年前の教訓ですよ。そろそろ来るということで早めに手を打った」と語る。2年前にも浸水被害を受けていたため、早めに避難を始めていた。車を高台に移動したという人も。
鵜池さんは「お祭りでも配られたハザードマップについて、年に1回ぐらい見方を説明している」という。2.5メートルくらい冠水した公民館など、実際に大きく冠水したエリアをみてみるとハザードマップでは0.5メートルから3メートルの浸水が予想されている。大町町では、まだ調査は行っていないが、冠水エリアはほぼハザードマップで指摘された場所だという。
一昨日、東京都品川区を流れる目黒川で今にも氾濫しそうになっている動画が撮影されているが、この場所も3メートルから5メートルの浸水想定区域。土砂崩れが発生した神奈川県小田原市米神も土砂災害警戒区域と、今回被害が発生した多くの場所が浸水や土砂災害の警戒区域に指定されていた。
「親戚や知り合いの方、電話などでぜひ声かけを」
一方、警戒区域でない場所で大きな被害が起きた例も。8月13日の土砂崩れで1人が死亡、2人が不明となった長崎県雲仙市の土砂崩れ現場は、ハザードマップで警戒区域に指定されていなかった。長崎県島原振興局によると、急傾斜地でもなければ川でもないため指定されていなかったという。
天達武史・気象予報士によると、ハザードマップはあくまでも目安で、周辺に危険な状況があれば気をつけてほしいという。番組ではハザードマップの確認方法として、国交省のハザードマップポータルサイトを紹介した。地名などを入力すれば、どの災害が危険か地図で確認出来る。「帰省が難しい今年は、おじいちゃん、おばあちゃんにこのサイトを教えて、コミュニケーションをとって欲しい」(天達予報士)。
浸水予想を3Dで表示するハザードマップも作られ始めている。今年6月に荒川下流河川事務所が公開した3D浸水想定区域図で、荒川流域に3日間で600ミリの雨が降った場合の浸水予想画像を見ると、住宅地の一階部分は完全に泥水で水没。北千住駅の西口も商業施設を結ぶデッキ部分がギリギリ見えている状態になっている。
天達予報士「今回九州で降った雨が荒川周辺で降るとこうなります。こういうのを実際に見ると本当に危ないというのがイメージできる」
永島優美アナウンサー「ハザードマップの確認が重要ですね」
矢沢心(タレント)「家族が別々の場所にいて連絡が取れない時には、この場所にこのルートで集合しようねと子どもたちとも話をしています。場所だけ言ってもなかなかわからないので、一緒に歩いて遊びに行って、『何かが起きたら今来たこのルートで』という感じで教えています」
永島アナ「国交相のポータルサイトは簡単に調べられますが、インターネットを普段使わない高齢の方もいらっしゃると思います。親戚や知り合いの方、電話などでぜひ声かけをお願いします」
(みっちゃん)