ミサイル実験用装置使い五輪選手強化 中国のメダル本気度とは

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   東京五輪で中国は38個の金メダルを獲得したが、女子ボートチームは、ミサイルの「風洞実験」装置の中で練習を重ねた成果を金メダルに結び付けた。16日(2021年8月)の「あさチャン!」が、松井智史・北京特派員の報告として伝えた。

   中国国営の航空関連企業は、航空機やミサイルなどの実験に使う「風洞装置」を五輪選手の練習に応用した。風洞は、人工的に空気の流れを作り出し、空気抵抗などを調べるが、今回の東京五輪で金メダルをとった女子ボートチームは、この装置をトレーニングに活用。最も空気抵抗を減らせる姿勢や漕ぎ方を研究した。

  • 中国がメダル獲得に本腰を入れている
    中国がメダル獲得に本腰を入れている
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伊藤美誠選手をAI使いリアルタイム分析

   競泳選手の強化にも生かされた。体の姿勢を計測する特殊なシステムだ。香港メディアはこれについて、長距離ミサイルに使用されている、精密な位置を測定するジャイロスコープと呼ばれる技術を応用したものとしている。かなりかさばるものだったが、今回、宇宙科学者がその小型化に成功した。

   金メダル7個を獲得した「飛び込み」競技では、AIを利用した3Dの画像認識技術で、選手の動きを分析、強化に活かしたとされる。

   卓球の男女混合で水谷隼選手とともに金メダルを取った伊藤美誠選手は「ビッグデータにより解明された」と言われている。女子単の準決勝で中国選手と戦った伊藤選手について、AIを駆使してリアルタイムで分析。このままミスをしないプレーをすれば勝てる結果を導き出していたと、される。

   MCの夏目三久「中国は国の力をかけて選手をサポートしていたようですが、これから半年後の冬季北京五輪に向けても、相当力が入っているんじゃないでしょうか」

   松井記者「国家の威信をかけて臨むとみられます」。風洞実験は、スピードスケート選手のフォーム強化などにも活用されている。中国共産党系メディアは社説で、「巨額の資金と高度に組織化された社会がなければ、オリンピックチャンピオンは生まれない。インドが金メダル1個しか取れなかったのは近代化が遅れているため」と書いた。ちなみに、東京五輪の金メダルは、「米国39、中国38、日本27、英国22」だった。

(栄)

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