新型コロナウイルスの感染は、予想されたように、オリンピック閉幕後に爆発的に拡大し、国立国際医療研究センターの大曲貴夫・感染症センター長が「制御不能な状態。災害レベルです」と語るまでの事態となった。
東京都医師会の井口正孝副会長も「医療提供体制が深刻な機能不全に陥った」と危機感を募らせる。救急医療の現場からは、「国家の非常事態」という声まで聞こえてくる。13日(2021年8月)の「めざまし8」が詳報した。
「百貨店の食品フロアの出入り口管理、入退店者の制限、駐車場の制限」など
日本は欧米に比べて感染者が少ないような印象があるが、10万人当たりの新規感染者は、東京の千代田区は600人、新宿区は510人、港区は508人で、アメリカの164.2人、イギリスの275.9人と比べても、はるかに多いのだ。つまり、まだ発症していない感染者も街中にゾロゾロいるということである。
そこで、政府分科会の尾身茂会長は「とにかくこの週間は人流を5割減らして」と声を枯らし、「デパ地下・ショッピングモールなどの人出を強力に抑制」「テレワーク強化」「県境を越えない」などを呼びかけた。
具体的にはどういう対策が取られるのか。西村康稔・コロナ担当相によると、「百貨店の食品フロアの出入り口管理、入退店者の制限、駐車場の制限」などで、「すでに、東京、埼玉、神奈川に依頼文書を送りました」という。たしかに、休日などは、遊びに出かけられない家族連れがデパ地下にあふれ、緊急事態宣言前よりも混雑している印象である。