中国でコロナ再流行の兆し 「あさチャン!」が伝えた現地の警戒ぶり

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   新型コロナウイルスを「抑え込んだ」としてきた中国でもいま、デルタ株による感染が拡大している現状を、TBS上海支局からの報告などを通じて10日(2021年8月)の「あさチャン!」が伝えた。

   中国では今年1月以来、半年ぶりに1日の感染者が100人を越え、再流行の兆しが見えている。7月20日に南京市でデルタ株の感染が確認されたのが始まりだった。夏の行楽シーズンでもあり、8月9日までに17の省で約870人に広がった。

  • 中国でも感染確認が相次いでいる
    中国でも感染確認が相次いでいる
  • 中国でも感染確認が相次いでいる

「コロナ起源調査」の結果にも注目集まる

   揚州市では、少なくとも3つのマージャン店でクラスターが発生。その後、市内に4万軒以上ある雀荘が営業停止となった。世界で初めて新型コロナウイルスが拡大した武漢市では2日、1年3カ月ぶりにコロナ感染が確認された。再度のロックダウンを警戒したのか、スーパーでは食料品買い占めの騒ぎが広がった。

   高速道路の料金所では、当局がスマートフォンの移動履歴を提示するよう呼びかけた。安徽省では、地元政府の方針に反して、30人以上の生徒を集めて授業をしていた学習塾が摘発された。上海市でも2日、デルタ株の感染者が1人確認され、一気に警戒が強まった。街頭では、マスク姿が増え、オフィスビルなどに入る際は、健康コードや移動履歴の提示が必要になった。市民からは「旅行に行く予定だったけど、キャンセルしました」「普段は地下鉄通勤ですが、混むのでバスに変えました」との声があった。

   デルタ株の感染源はロシアからの航空便を掃除した空港職員とみられていることから、中国政府は水際対策に力を入れている。上海の日系企業によると、消毒作業などのために海外からの荷物の到着が通常より1週間遅れたり、積載できる荷物の量が半分になったり、経済にも影響が出ている。

   一方で、米国のバイデン大統領は今月末までに「コロナ起源調査」の報告書を出すように指示している。米国では「武漢のウイルス研究所が公表していない2万件超のデータを入手、解析を進めている」と報道されている。武漢市は去年4月以降、新規感染者をゼロに押さえ込んでいたが、先週1週間で29人の感染者が出た(8月8日現在)。同市は市民全員にPCR検査をするなど対策を強化している。そんななか、「武漢研究所からの新型コロナ流出説」がぶり返している。米共和党議員が先週発表した報告書で、「武漢研究所から流出した証拠が多くある」としたのだ。バイデン氏が指示した調査は、今月末に明らかになる。

(栄)

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