20代男性が入院、集中治療室へ 「ブレイクスルー感染」の実態と対処法

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   新型コロナウイルスの感染者の拡大が止まらないなか、ワクチンを2回接種して2週間たった人でも感染する「ブレイクスルー感染」が目立っている。一方で、デルタ株にも効果的で自分で接種できる「粉末ワクチン」がスウェーデンで開発されたと、10日(2021年8月)の「あさチャン!」が伝えた。

  • ワクチン接種後の「ブレイクスルー感染」への懸念が出ている
    ワクチン接種後の「ブレイクスルー感染」への懸念が出ている
  • ワクチン接種後の「ブレイクスルー感染」への懸念が出ている

「あさチャン!」で病院長が指摘したこと

   9日の全国の感染者は1万2063人と7日連続で1万人を超え、都内の重症者は157人と最大だった1月の160人に迫った。千葉県船橋市の学習塾では、小4から中3の69人と職員3人の計72人が感染するクラスターが発生した。こうした中で目立ってきたのが、ブレイクスルー感染だ。

   都内の昭和大学病院では、20代の男性は先週水曜に中等症で入院したが、急激に症状が悪化、翌日に集中治療室へ運ばれた。2回目のワクチン接種から1カ月以上が経過していた。こうしたブレイクスルー感染の患者が4人、同病院には入院している。相良博典院長は「ワクチンを接種したから大丈夫ということではない。ワクチン接種しても、私たちは感染対策をしっかりやっていかなければならない」。

   都内の自宅療養者は、昨日現在1万7356人。7月1日の1006人以来「17倍以上」に急増した。厚労省の調べでは、今年1~6月で、自宅での死亡したコロナ患者は84人に上った。

「粉末ワクチン」がスウェーデンで開発

   こうしたなか、藤田医科大などの研究チームは、ファイザー社のワクチン接種による抗体量が男女によって差があることを発表した。とくに2回目の接種では、女性の方が平均値が高かった。女性は年齢による差はないが、男性は年齢が高いほど抗体量が少ないことがわかった。抗体量が高いほど、ウイルスの感染や増殖を抑制する効果が高い。これは副反応との関係がある可能性も出てきた。2回目の接種をした女性に、発熱などの副反応が出ることが多いが、抗体量との関係がありそうだ。

   一方、スウェーデンでは、「副反応が少ない」粉末状のワクチンが開発された。

   カロリンスカ大学病院のオーラ・ヴィンクヴィスト教授は、「使い捨ての小さい医療機器をくわえて、一回深く息を吸うだけで摂取できる」。室温で管理できるため、郵送で配達が可能で、自分で接種できる。2回接種が推奨されるが、デルタ株にも効果があるという。軽い副反応はあるが、粉末状の方が軽い、という。

(栄)

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